四畳半は不思議で溢れている。

 
ご来訪に感謝。
ところで、こんなことを思う時がないだろうか?
 
  • パラレルワールドを体験したい。
  • 京都へ行きたい。
  • 四畳半で暮らしたい。

 

ちょうどよかった。
そんな人にオススメの小説がある。

それは『森見登美彦』さんの…

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ばーん!

 

四畳半神話大系とあらすじ。

私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。いっそのこと、ぴかぴかの1回生に戻って大学生活をやり直したい!さ迷い込んだ4つの並行世界で繰り広げられる、滅法おかしくて、ちょっぴりほろ苦い青春ストーリー。(「BOOK」データベースより)

 

 

どんな話?

大学生って夢があるよね。サークル入ったり、恋愛したり、ダラダラ無闇に過ごしたり。なのに、あれれ? 全然夢に近づいていけないではないか。輝かしいキャンパスライフはどこにあるの?

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それはそうと、もしもあの時、違う選択肢を選んでいたならば、どうなっていたことだろう。

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そんな願いを含んだ四つの平行世界は波乱に満ちている。まるでローマにあるコロッセオのように。

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ここがおもしろい。

 
  • 四つの平行世界。
  • 時間は常に流れている。
  • 古代ローマの巨大建築。

 

四つの平行世界。

 

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第一話を楽しく絶頂に達した僕は、お次の第二話をウキウキと楽しみに読み始めてみると、あれ? デジャビュを感じる。これは過去に読んだことがある小説に似ている気がする。いつどこで読んだのだっけか? と思いあぐねていたら、直近で読み終えたばかりではないか。

 

どうやら僕は『四つの平行世界』のシステムを掴めていなかったようだ。そうか、そういうことであったか。

 

やり直したい! そんな強い想いが主人公にあったのだろう。ある分岐点から枝分かれしていく四つの物語は、各話の最初のページはコピーなのか、それとも書き直したのか、どうでもいい疑惑を抱かせる。

 

 
原稿料どうなっているのだろう。 

 

時間は常に流れている。

 

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四つの平行世界は、分岐点から主人公の選択の変化によって違う物語へと進むのだが、それはあくまでも主人公の物語が変わっただけである。他の登場人物たちは大体同じ行動をとっていく。もちろん主人公が関わることによって、他の平行世界と違う行動をとる人物もいるのだけれども。

 

それにより、別の平行世界で謎だったものが明らかになったりもする。その時僕は、わあああ! とよくわからない高揚感で、あたかもオーディエンスがいる前提で煽るような真似をするのだけれど、筆者の抜かりのなさにやられ、すぐさま閉口してしまう。傍から見れば挙動不審である。僕がユーチューバーでカメラを仕掛けられていたら人生が終わっているところだ。

 

 
再生回数9ぐらいだと思う。
 

 

古代ローマの巨大建築。

 

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古代ローマに建てられた円形闘技場、その名もコロッセオ。過去には何人もの人間や獣が死に追いやられた血塗られた歴史ももっている。エジプトのピラミッドと共に、いつしか見に行きたい場所だ。

 

本作にはどの平行世界へ行こうとも避けられない自称やワードがある。きたよきたよ、とワクワクを掻き立てられるリンクシステムには、古代ローマの人たちも喝采を叫び、100日間に渡る奉献式を行うことだろう。

 

 
100日は長すぎる。
 

 

まとめ。

 

人生に失敗はつきものである。あの時、ああしておけば良かった...あの時、ああしていればどうなっていたのだろう...あの時、あんなことするんじゃなかった...

 

時間を戻したい、やり直したい、ジャニーズ系に生まれ変わりたい。そんな思いに駆られることが度々ある。寝る前に、戻れ、と願いながら布団に入るが、時間は無情にも進んでいく。朝になって、日付戻っていないかなぁ、と思っても全然戻っていない。努力は必ず報われる、というのは嘘なのだと思う。

 

けれど、あの時、違う選択をした自分はどうなるのだろうか。どこへ行ってしまうのだろうか。ふとそんな疑問を抱き、言い知れぬ不安感に身をゆだねる時がある。

 

本作はそんな疑問に答えた4つの平行世界の物語。

 

主人公はやはり、森見作品らしい主人公。ビルの上から見下ろした交差点にいても森見作品の主人公だとわかることだろう。そんな主人公が4つの平行世界を舞台に駆け巡る姿は、勇者のようである。

 

所々リンクする平行世界に共通するワードや、避けられない出来事や事象。そして主人公の転機となるワード。平行世界だからこそのギミック溢れた面白みが僕を躍らせる。

 

それにしても主人公の転機ワードは、なぜあれになったのか。責任者に問いただす必要があるかもしれない。

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