父親の大きな影響と秘密。

 
ご来訪に感謝。
ところで、こんなことを思う時がないだろうか?
 

 

  • 兄妹って素敵だなぁ。
  • 父親が嫌いだ。
  • いつかパラソルの下で何かを企んでいる。

 

ちょうどよかった。

そんな人にオススメの小説がある。

森絵都さんの『いつかパラソルの下で』だ。

 

あらすじ

病的なまでに潔癖で、傍迷惑なほど厳格だった父。四十九日の法要が近づいたこ、私は父の生前の秘密を知ってしまう。大人たちの世界を瑞々しい筆致で綴ったハートウォーミング・ストーリー。(「BOOK」データベースより)

 

いつかパラソルの下で

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親とは偉大であるが、それよりも巨大なものが親のもたらす影響である。それはおそらくエッフェル塔よりも大きくそびえ立つ。どんなに強い力で押しても微動だにしない。

 

仏と呼ばれて。

僕の父は怒りがちの人だった。怒るために生きているのだろうか、と見紛うほどに怒っていた印象をもっている。

 

子供の僕は打ち震え、それから怒るのをやめた。仏と呼ばれてもう30年の月日が経つ

 

3人の兄妹。

本作に出てくる3人の兄妹は、厳粛な父親の影響を受けてきた。作中では既に亡くなっている人物なのだが、兄妹の語りから察するに身震いするほどの厳格さをもっているようだ。

 

亡くなったからといって。

亡くなったからといって、父親の影響は未だ影を潜めることはない。拭っても拭いきれないやっかいなものがついて回る。

 

のしかかる影響は3兄妹を父親の隠された秘密へと導いていく。

 

僕も父がこんな秘密を持っていたとしたら、やはり気になってしまうことだろう。

 

 
例えその果てにどんな結末が待っていようとも。
 

 

切り離せない繋がり。

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兄妹というのはいいものである。どんな苦境に陥っても、いるだけで何となく気が楽になる。一人っ子の僕が言うのもおかしいのだが、本作を読むと、そんなイメージが強くなった。

 

いろんな兄妹。

世の中にはいろんな兄妹がいることだろう。仲のいい兄妹もいれば、鬼と桃太郎ぐらい仲の悪い兄妹もいると思う。けれど、根っこの部分はいつも繋がっている

 

同じ場所で、同じ時を過ごしてきた兄妹。お互い共有できる記憶が状況があるはずだ。それは他の関係では中々成り立たないものだと思う。だからこそ揉めたり険悪になったりするのかもしれないが。

 

根っこ。

3兄妹の根っこの部分はもちろん父親である。秘密をめぐる冒険は、あれよあれよ、という間におかしな展開へと向かう。


その先には3兄妹にとって、大事なものが置いてあった。いや、ひょっとするとそれはずっと近くに置いてあって気づかなかっただけかもしれない。

 

 
やっと見つけられたそれを、大切にしていってほしいと思う。