時代に負けない強さ。

 
ご来訪に感謝。
ところで、こんなことを思う時がないだろうか?
 

 

  • 現代小説に限界を感じる。
  • 恋愛って理不尽な方が燃えるよね。
  • 蝉になりたい。

 

ちょうどよかった。

そんな人にオススメの小説がある。

藤沢 周平さんの『蝉しぐれ』だ。

 

あらすじ

清流とゆたかな木立にかこまれた城下組屋敷。普請組跡とり牧文四郎は剣の修業に余念ない。淡い恋、友情、そして非運と忍苦。苛烈な運命に翻弄されつつ成長してゆく少年藩士の姿を、精気溢れる文章で描きだす待望久しい長篇傑作!(「BOOK」データベースより)

 

蝉しぐれ

f:id:s-utage:20210225131530j:plain

 

今や恋愛はほとんどの方が、自由に満喫している。だが、そうではない時代があった。

憤りで胸を掻きむしりたくなるような時代である。

 

淡い想い。

淡い想いを抱いたとしても、時代と運命はその想いを許してくれはしない。牧文四郎は手ひどくやられ翻弄される。

 

彼と想い人の結末は僕の目頭を熱くさせた。なんとも言えないこの気持ちをどこへ放てばいいのだろうか。仕方のない運命を精いっぱい生きた文四郎には憧憬の念を抱かざるを得ない

 

理不尽さ。

時代小説には現代にはない理不尽さが多々あるけれど、だからこそのカッコよさと哀愁がある。

 

 
それはとても味わい深く、僕の脳みそをたぷたぷに満たした。
 

 

侍のような文四郎。

f:id:s-utage:20210225131534j:plain

文四郎はただ一生懸命に生きていたこれですこれ、これが好青年というやつです、を絵に描いたような人物が懸命に生きる姿は清々しいものだ。

 

なのに時代は普通に生きることを許さない。憤懣やるかたない悲運が文四郎を切り裂いていく。

 

侍である。

それでも彼には友達がいる。想い人がいる。何度も倒れそうになったことだろうと思うが、文四郎は剣の腕を磨き強く生きていく。その姿はまさに侍である

 

戦いの圧倒されるような描写。

悲運が漂わせる哀愁。

恋と友情。

 

時代が違うからこそ生み出された物語に、僕はただただ圧倒されるばかりだった。

 

 
侍のように強い気持ちを持ちたいと思った。