畳みかける文章の海。

 
ご来訪に感謝。
ところで、こんなことを思う時がないだろうか?
 

 

  • かしこまった文章にはもう飽き飽きだ。
  • 破天荒に生きたい。
  • 本当のカオスを知りたい。

 

ちょうどよかった。

そんな人にオススメの小説がある。

町田 康さんの『きれぎれ』だ。

 

あらすじ

 絵描きの「俺」の趣味はランパブ通い。高校を中途で廃し、浪費家で夢見がちな性格のうえ、労働が大嫌い。金に困り、自分より劣る絵なのに認められ成功し、自分が好きな女と結婚している吉原に借りにいってしまうが…。現実と想像が交錯し、時空間を超える世界を描いた芥川賞受賞の表題作と他一篇を収録。 (「BOOK」データベースより)

 

きれぎれ

f:id:s-utage:20210227003702j:plain

今までたくさんの小説を読んできた。斬新なアイディアや新たな発見をすると、その度に心が沸いた

 

文学とは、活字とはこんなにも奥深く、宇宙のような広い定義があるのか。素晴らしい作品に出会う度に、感情が身体中をでたらめに動き、僕の空疎だった部分を満たしてくれる。

 

出会った。

そして本作と出会った。痺れるような衝撃が身体を走る。運命というやつだろうか

 

正直に言えば、内容を理解するとか、文章が素晴らしいとか。僕のレベルで言えば、それらを語ることは難しい。深いのかどうか、それすらも見当がつかない

 

ただ漠然と感じたのは破天荒な文章たちが醸し出す圧倒的な破壊力と存在感だ。唯一無二の物語は乱反射のように、入り乱れて、文学の未知なる領域へと向かっていく

 

 
動悸が止まらない。
 

 

理解の先へ。

f:id:s-utage:20210227003709j:plain

文章の疾走感と魔力。そいつらに憑りつかれ、いろんな感情がゆさゆさと僕を揺さぶる。

 

最初は戸惑いに揺れた。破滅的な文章の疾走に目を眩まされる。一体何がどうなっているのか。というか、一体何を読んでいるのだ

 

そんな想いで僕の頭は支配されていく。

 

なのに。

なのに目と心は読むスピードを止めない。リズムが心地よくて、むしろ加速していく。

 

なんだろうか、これは。何が起きているのかわからないけれど、あまりのパフォーマンスの素晴らしさに心が奪われ、目が離せなくなるあの感じ

 

 
異常な高揚感に包まれた僕は、本作に完全に魅入られてしまったようだ。