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【おすすめ本】大連休にときめいた心がなかなか戻ってこない『5月に読んだおすすめ本10選』を紹介しよう

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管理者:宴

ご覧いただきありがとうございます。

ところで、『日産自動車が販売しているコンパクトカー』と『5月』って、マーチだよね。
 

 

どうも、宴です。

1982年から販売され皆さまに愛されているマーチ。誰からも愛される、そんな存在になりたいよね。

 

まぁ、そんなわけで、今回は『5月に読んだおすすめ本10選を紹介しようと思う。

 

 

百貨の魔法/村山早紀

あらすじ

時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける―。百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物語!

 

従業員の方々が、いやいや僕のような底辺の人間にそんなに優しくしないでください、と卑屈になるぐらいの優しさと誇りで胸がいっぱい。謎の新人コンシェルジュと白い猫を軸に、従業員たちそれぞれの物語が大事な想いを繋いでいく星野百貨店は、今日も優しい気持ちでお客様と向き合っていることだろう。

 

管理者:宴
優しさ最強説。 

 

ひみつのたべもの/松井玲奈

あらすじ

最後のひとくちがおしくてならない。レストランで出会う特別な一皿から深夜に衝動的にすすりたくなるカップ麺、実家の忘れられない味までー独り占めしたくなるほど美味しくて尊い!松井玲奈初の食エッセイ。an・an連載待望の書籍化。

 

辛い食べ物が異常に大丈夫で企画を台無しにしたことや、天津飯を食べた記憶が抜け落ちていたことや、推しのためにウエハースを食べまくったり、台湾へプチトリップしたりと大忙しの筆者。その中でも驚いたのが目玉焼きの食べ方である。醤油? ソース? 塩コショウ? いやいや、ナンセンス、何もかけない、それが私のジャスティス、とでも言わんばかりに主張する。大人になると、社会というものに調味料ガンガンかけられて荒んだ大人になっちまったなぁ、と嘆いたりもするが、そんな時、もう一度プレーンにでもなれたら。筆者はそんなことを言いたいのかもしれない。

 
管理者:宴
僕はマヨネーズ。
 

 

しゃぼん玉/乃南アサ

あらすじ

女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。卑劣な狂犬、翔人の自堕落で猛り狂った心を村人たちは優しく包み込むのだが…。涙なくしては読めない心理サスペンス感動の傑作。

 

人は過ちにどうやって気づくのか。そして、どうやってやり直すのか。数奇な運命によってたどり着いた村にはその答えがあった。どこかに優しさを溜め込んでいるダムでもあるのではないか、とつい疑がいたくなるような村の寛大さは翔人と僕を暖かなしゃぼん玉で覆っていく。そこには厳しさと誰であろうと受け入れる器と人を信じる心がある。それは今ここで優しさ、と一言で表せるようなものではないので、ぜひとも読んで感じて頂きたい。

 

管理者:宴
素敵な村。 

 

リターン/五十嵐貴久

あらすじ

高尾で発見された手足と顔がない死体は、十年前ストーカー・リカに拉致された本間だった。警察官を殺し、雲隠れしていたリカを追い続けてきたコールドケース捜査班の尚美は、同僚の孝子と捜査に加わる。捜査が難航する中、孝子の恋人、捜査一課の奥山の連絡が途絶えた。彼の自宅に向かった二人が発見したのは…。『リカ』を超える衝撃の結末。

 

え、リカさん…本間と10年間暮らしていたのですか!? と驚きを隠せない。本作のリカさんは前作とはまた違った角度から、どーん! と輪郭を現す。徐々に近づいてくるリカさんの存在。それを追う警察。その先にある不気味な感覚は、身体の中で何かが蠢いているようで落ち着かない。そして、辿り着く恐怖。忘れかけていたリカさんをふと思い出す。そうだった。リカさんはただ愛に飢えていただけだったのだ。その結末は不安と予感を感じさせるものだった。

 

管理者:宴
リカさんは相変わらずだ。 

 

クロス/山下紘加

あらすじ

私はどちらの性で、どんな立ち位置で、彼を愛せばいいのだろう。 警備会社で働く28 歳の「私」は、結婚していながら関係を続けていた浮気相手との悪戯をきっかけに、女性装にのめりこむ。 ストッキングを履いたり、自らの手でメイクを施したりと女性性に寄り添うような生活は、「私」に新鮮な喜びと自由をもたらす。 あるとき女の姿で訪れたバーで、タケオと名乗る男に出会い、強烈に惹かれていくが――。

 

主人公の、女装してみたら世界が変わりました、ありがとうございます、という感覚。それは窮屈な現状からの解放であったり、娯楽のような甘ったるい幸福感であったり、とにかく美味しい。そこに性という問題も加味され、男であるはずの人格が、女装すると乗っ取られたかのように変わる。自分は一体どこにいるのか。そして、誰なのか。出口のない迷路のような迷いは、残念ながら最高の物語を作り出し、この気持ち悪さがいい! と絶賛されることになる(僕調べ)。

 

管理者:宴
いい!
 

 

 

スイッチ 悪意の実験/潮谷験

あらすじ

大学構内で、「純粋な悪」の存在を証明する実験のアルバイトが持ちかけられた。参加した学生達のスマホには、幸せな家族を破滅させるスイッチがインストールされる。押しても押さなくても1ヵ月後には100万円を超える報酬が手に入り、押すメリットはない。誰もが「押すわけがない」と思っていた、しかし…。第63回メフィスト賞受賞!!

 

押すなよ、絶対に押すなよ、と言われれば押してみたくなる不思議。そこに、押せばある家族破滅するよ、という地獄の宣告を加えればあっという間に純粋な悪の実験の始まりである。押すのか、押さないのか、そんな逡巡に更なる波乱がざぶんと津波のように襲いかかり、そこに、私も参加します、と過去が参戦。純粋な悪の実験は果たして成功するのか。頭の中のコイントスに委ねてみても、僕には、裏なのか、表なのか、判断がつかない。

 

管理者:宴
これぞメフィスト賞。
 

 

銀杏手習い/西條奈加

あらすじ

子に恵まれず離縁され、実家の手習所『銀杏堂』を継ぐことになった二十四歳の萌。女先生と侮る悪童らに振り回されながら、忙しない日々を送っていた。ある朝、銀杏堂の門前に女の捨子を見つける。自身も血の繋がらぬ両親に愛情深く育てられた萌は、その子を「授かりもの」として育てることを決心するが…。真っ直ぐに子どもと向き合い成長する、時代人情小説の傑作。

 

昨今の教育現場にはモンスターが溢れかえっているらしい。いくらモンスターになろうとも、子どもの成長に繋がるわけがない。古き良き時代の思いやりを忘れてしまったのだろうか。そんな古き良き時代が本作にはある。萌の子どもたちに向ける想いは真剣そのもの。それを受け、子どもたちも、周りの人たちもみんなが助けてくれる。ある日萌は子どもを拾う。現代であれば誹謗中傷の嵐でTwitterが炎上するかもしれない。けれど、周りの人たちはそんな萌を助け、優しく見守る。その子は、きっと優しい子どもに育つこと間違いなしだろう。

 

管理者:宴
教育の根本がここにある。
 

 

儚い羊たちの祝宴/米沢穂信

あらすじ

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。

 

諸君、上流階級とはこう狂うのだよ、といった風情のお手本のような狂気が心地いい。環境が生んだ甘い物語と、しばしば顔を出す不穏なものが僕を陶酔させ、これだよ、これ、求めていたのはこれなのだよ、とかつてない高揚に身震いが止まらない一冊だ。

 
管理者:宴
痺れる。 

 

神去なあなあ日常/三浦しをん

あらすじ

美人の産地・神去村でチェーンソー片手に山仕事。先輩の鉄拳、ダニやヒルの襲来。しかも村には秘密があって…!?林業っておもしれ~!高校卒業と同時に平野勇気が放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。林業に従事し、自然を相手に生きてきた人々に出会う。

 

林業は過酷そうだなぁ、と思っていても具体的に何が大変なのか。その疑念を本作出演の都会っ子平野勇気は、我々の気持ちを代弁するかのようにツッコんでくれる。そして、日本の根幹がまだ生きています、わたしここにいたのです、といった風情の神去村にも、逐一ツッコんでくれる。都会では感じることができない生き生きとした魅力が詰まった一冊だ。

 

管理者:宴
都会と村の普通は違うんだね。
 

 

カエルの楽園/百田尚樹

あらすじ

国を追われた二匹のアマガエルは、辛い放浪の末に夢の楽園にたどり着く。その国は「三戒」と呼ばれる戒律と、「謝りソング」という奇妙な歌によって守られていた。だが、南の沼に棲む凶暴なウシガエルの魔の手が迫り、楽園の本当の姿が明らかになる…。単行本刊行後、物語の内容を思わせる出来事が現実に起こり、一部では「予言書」とも言われた現代の寓話にして、国家の意味を問う警世の書。

 

カエルの世界を描いた児童作品かと思いきや、何か様子がおかしい。カエルたちと同じように抱く漠然とした不安は、そこが本当に楽園なのか、そんな疑問を抱かせる。そして、この楽園...どこかで見たことがあるような気もする。筆者がカエルたちを通して、本作にぶつけた想いは、僕たちが直視しなければいけないものなのかもしれない。

 
管理者:宴

意味深なカエルの物語。

 
 


 


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