本と宴





【おすすめ10冊】読書ノート#8

 管理人:宴
ご来訪に感謝。
ところで、こんなことを思う時がないだろうか?
 

 

  • 次はどんな本を読もうかしらん。
  • いろんな本を読みたい。
  • 宴が読んだ本を教えて欲しい。

 

ちょうどよかった!

今回は宴の読書記録、『読書ノート』をご紹介しよう。

 

 

 

 

読書ノート

f:id:s-utage:20210601152613j:plain

 

夢をかなえるゾウ水野 敬也

「お前なぁ、このままやと2000%成功でけへんで」ダメダメなサラリーマンの前に突然現れた関西弁を喋るゾウの姿をした神様“ガネーシャ”。成功するために教えられたことは「靴をみがく」とか「コンビニで募金する」とか地味なものばかりで…。ベストセラー『ウケる技術』の著者が贈る、愛と笑いのファンタジー小説。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

啓発本のような小説のような物語。

 

わちゃわちゃとした僕と破天荒なガネーシャのやり取りについ頬を緩ませながらも、あ、じゃあちょっとだけ課題をやってみようかなぁ、という気になってきたので、『ただでもらう』という課題をやってみたところ、これがなかなか難しく何ももらえず。仕方がないのでパン屋さんでパンの耳を貰って帰った。

 

悲しい思い出がまた一つ増えた。

 

 
行動することが大事。
 

 

白夜行/東野 圭吾

1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂―暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年…。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

桐原亮司と西本雪穂を中心に据えた謎多き物語。

 

本人たち以外の視点から描かれる桐原亮司と西本雪穂の見え隠れする繋がりにハラハラ。徹底して二人の心情が描かれないからこそ、じれったくて仕方がない。けれど、それがたまらない。

 

掴めそうで掴めない愛のように曖昧で、呪いのように残酷な繋がり。光と影のように明暗が分かれていく二人の人生は、悲しいけれど、二人の気持ちは読了後も見えないままだ。

 

 
慮ることしかできない。
 

 

抱擁家族/小島 信夫

妻の情事をきっかけに、家庭の崩壊は始まった。たて直しを計る健気な夫は、なす術もなく悲喜劇を繰り返し次第に自己を喪失する。無気味に音もなく解けて行く家庭の絆。現実に潜む危うさの暗示。時代を超え現代に迫る問題作、「抱擁家族」とは何か。第1回谷崎賞受賞。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

崩壊していく家族を立て直そうとするお物語。

 

家族とはこうあるべき。こういう家族にしたい。家族を持つ人はそれなりの理想の家族像というものがあるのではないだろうか。けれど、それは家族全員が共有している理想像なのだろうか。時代というのもあるのだろうけれど、夫が狂ったようにして守ろうとしていたもの。それは僕が思い描いている家族像からは遠く離れていて、何だかおかしくて悲しくなる。

 

横行にも等しい家族の奮闘記は、家族という絆の危なさと脆さを訴えている。

 

 
理想はよそう。 

 

ドール山下 紘加

僕はユリカを愛していたんです。愛なんです。先生とか、クラスの連中には、わからない愛。僕は真剣でした。真剣なことを、気持ち悪いなんて言わないで欲しい。時代を超えて蠢く少年の「闇」と「性」への衝動。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

人間とドールの愛の物語。

 

人間と人間以外の愛。それはエンタメの世界において、様々なロマンスを作り出してきたが、本作にロマンスはない。そこにあるのは強めに歪んだ性癖とエゴだ。そんな主人公の独りよがりの愛は絶妙に気持ち悪い。けれど、遠慮なく吐き出された汚いものは、真っ黒な熱を帯びて、少しだけ光っている。小説とい分野において、それは面白さと興味深さになる。

 

主人公の闇は深い。きっと彼は今も闇に溺れたまま彷徨っているのだろう。

 

 
生きずらい世界だ。 

 

老人と海ヘミングウェイ

キューバの老漁夫サンチャゴは、長い不漁にもめげず、小舟に乗り、たった一人で出漁する。残りわずかな餌に想像を絶する巨大なカジキマグロがかかった。4日にわたる死闘ののち老人は勝ったが、帰途サメに襲われ、舟にくくりつけた獲物はみるみる食いちぎられてゆく…。徹底した外面描写を用い、大魚を相手に雄々しく闘う老人の姿を通して自然の厳粛さと人間の勇気を謳う名作。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

老人と海の対話のような闘いを描いた物語。

 

自然と僕ら人間は共存している。そんな自然の筆頭株主である海。老人は怯えるの『怯』すらおくびにも出さず、海と語り合うように立ち向かう。その姿は人間の強さと漁夫としてのプライドを垣間見せてくれる。4日間にわたるカジキマグロとの死闘、獰猛なサメ、壮大な海。自然の力という脅威は、やはり底がしれない。が、老人も底なんて知らなかった。

 

一見、海と老人の戦いは無謀にも思えるけれど、僕はそれを勇気なのだと称えたい。

 

 
海も老人も偉大だ。 

 

サラの柔らかな香車橋本 長道

プロ棋士を目指して挫折した26歳の瀬尾は、自暴自棄に暮らす日々の中で、ブラジル生まれの美少女サラに出会う。コミュニケーションのとれないサラに瀬尾が将棋を教えこむと、彼女は徐々に強くなり、いつしか驚くべき才能が開花する…。謎の美少女サラ、女流棋界のスター・塔子、天才小学生としてもてはやされる七海。3人の女性が指す将棋を巡って、「才能とは何か?」と厳しく問う、青春長編。第24回小説すばる新人賞受賞作。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

サラを中心に、将棋に魅入られた棋士たちの物語。

 

才能とは何か。サラのただ楽しそうに、そして真剣に将棋に取り組む姿勢とプレイスタイルから僕は悟った。才能とは、努力を努力だと思わないことなのだ、と。盤上で戦うサラを含めた三人の女性たちは、誰もが才能に恵まれていたと思う。だが、大きな壁の前には才能も立ち竦んでしまうことだってあるのだ。

 

それでも将棋に向き合い続けた三人の未来は明るい光に照らされている。その光は才能で出来ているのかもしれない。

 

 
将棋の知識がなくても問題なし。 

 

さよなら神様/麻耶 雄嵩

「犯人は○○だよ」。クラスメイトの鈴木太郎の情報は絶対に正しい。やつは神様なのだから。神様の残酷なご託宣を覆すべく、久遠小探偵団は事件の捜査に乗り出すが…。衝撃的な展開と後味の悪さでミステリ界を震撼させ、本格ミステリ大賞に輝いた超話題作。他の追随を許さぬ超絶推理の頂点がここに!第15回本格ミステリ大賞受賞。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

神様と小学生の後味よろしくない物語。

 

前作『神様ゲーム』と変わらず、神様は全知全能、不可能なことはない。けれど、本作の神様は前作に増して、しょっぱくて苦い後味を残す。実際神様は何もしていない。しているのかもしれないが、そんな素振りは見られない。ただ久遠小探偵団に知らないでもよかった真実を与え、翻弄しただけ。それが結果的に最高に後味を悪くさせた。

 

よからぬ神様に関わってしまった久遠小探偵団は非常に残念でした♥

 

 
神様なんていらない。
 

 

おめかしの引力/川上 未映子

ぶったおれるほど最高で、起きあがれないくらい不安。夢中にさせる、これなあに。気づけばいつも泣き笑い、“おめかし”をめぐる失敗、憧れ、エトセトラ。朝日新聞で6年にわたり連載された大人気爆笑エッセイ+写真&特別インタビュー付き!(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

筆者のおめかしにまつわることを書いたエッセイ。

 

ブラジャー革命の話がある。掻い摘んで言うと、乳首出していこうぜ! と言う話だ。あ、かいつまみ過ぎた。僕は今のところブラジャーをつけたことがないのだが、猛暑のブラジャーは息苦しいみたいである。だから、夏場のブラジャーはやめようぜ! という大賛成の案だ。

 

ワクワクしながら日本同時多発ノーブラ革命を待ち望むことにしよう。先陣を切った川上さんが透け透け乳首で公演をしたならば、ぜひ行きたいものである。

 

 
『おしゃれ』ではなく『おめかし』なのだ。
 

 

ライオンのおやつ小川 糸

余命を告げられた雫は、残りの日々を瀬戸内の島のホスピスで過ごすことに決めた。そこでは毎週日曜日、入居者がもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があった―。毎日をもっと大切にしたくなる物語。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

瀬戸内の島のホスピスでの物語。

 

人間はいつ死ぬかわからない。だからこそ毎日をもっと大切にしなければいけない。ホスピスにいる人たちはいつしか散りゆく定め。ホスピスのスタッフや島の人は彼らを、聖母のように抱きとめる。生きたいと思うことも、死にゆくことも、悪くはないのだと、安らかな気持ちにさせてくれる。僕は生きたいと改めて思ったことはなかった。でも本作はを読んで、生きたいという強い意思が生まれた。

 

唐突に当たり前ではなくなるかもしれない日常を大切に生きようと思う。

 

 
おやつの時間は思い出を食べる時間でもある。
 

 

アルケミスト-夢を旅した少年パウロ・コエーリョ

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

様々な誘惑を経て、サンチャゴがピラミッドを目指す物語。

 

知らない土地での出来事や出会いは、知見を柔軟体操のように広げてくれる。サンチャゴも旅の途中でいろんな景色を見た。けれど世間には誘惑がところ狭しと蠢いている。そんな時、前兆は彼を千尋の谷に突き落とすかのように後押しする。『何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる』前兆と様々な出会いに後押しされたサンチャゴは強く望む。

 

想いとはそれほどまでに人間を突き動かすものなのだと、僕はサンチャゴの旅を通して学んだ。

 

 
ありがとう、サンチャゴ 

 


 


にほんブログ村 本ブログへ