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【おすすめ本】夏の予感が胸を焦がしてきたので『7月に読んだおすすめ本10選』をご紹介しよう

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管理者:宴

ご覧いただきありがとうございます。

ところで、『1か月間ぐらい顔見知りだった知り合いの地元が実は一緒だとわかった瞬間』と『オリンピック』って、大いに盛り上がるよね。
 

 

どうも、宴です。

 

いろいろと賛否のあったオリンピックだけれど、選手たちには万全のプレーをしてもらって悔いのないオリンピックにしてほしいよね。

 

まぁ、そんなわけで、今回はオリンピックがはじまった『7月に読んだおすすめ本10選』をご紹介したいと思う。

 

 

テスカトリポカ/佐藤究

あらすじ

メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会った。二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へと向かう。川崎に生まれ育った天涯孤独の少年・土方コシモはバルミロと出会い、その才能を見出され、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく――。海を越えて交錯する運命の背後に、滅亡した王国〈アステカ〉の恐るべき神の影がちらつく。人間は暴力から逃れられるのか。心臓密売人の恐怖がやってくる。誰も見たことのない、圧倒的な悪夢と祝祭が、幕を開ける。

 

どのページをめくってもチラつくアステカの神々。そして、圧倒的な迫力で襲い掛かってくる残虐な暴力とアンダーグラウンドな世界。この凄味は読まないとわからない。読書中毒者にはぜひとも読んで頂きたい一冊である。

 

管理者:宴
呑み込まれそうになるよ。 

 

俺と師匠とブルーボーイとストリッパー/桜木 紫乃

あらすじ

ギャンブルに溺れる父と働きづめの母から離れ、日々をなんとなく生きる二十歳の章介。北国のキャバレーで働きながら一人暮らしをする彼は、新しいショーの出演者と同居することになった。「世界的有名マジシャン」「シャンソン界の大御所」「今世紀最大級の踊り子」……店に現れたのは、売り文句とは程遠いどん底タレント三人。だが、彼らと言い合いをしながらも笑いに満ちた一か月が、章介の生き方を変えていく。『ホテルローヤル』『家族じまい』著者が放つ圧巻の人間ドラマ! このラストシーンは、きっとあなたの希望になる。

 
決して華やかではない場所で、溌溂と個性を醸し出す出演者たち。章介との家族にはなりえない共同生活は僕の心を、万引き現場を目撃した瞬間のように、とらえてはなさない。場末の愛しすぎる哀愁感が心に染み入る。

 

管理者:宴
師匠にやられた。
 

 

あひる/今村 夏子

あらすじ

あひるを飼い始めてから子供がうちによく遊びにくるようになった。あひるの名前はのりたまといって、前に飼っていた人が付けたので、名前の由来をわたしは知らない―。わたしの生活に入り込んできたあひると子供たち。だがあひるが病気になり病院へ運ばれると、子供は姿を見せなくなる。2週間後、帰ってきたあひるは以前よりも小さくなっていて…。日常に潜む不安と恐怖をユーモアで切り取った、河合隼雄物語賞受賞作。

 
筆者は何かを伝えようとしている。けれど、それが判然としない。心のどこかにモヤッとしたもの引っ掛かってとれない。けれど、嫌悪感ではなく気持ちよさすら感じる。何度でも味わいたくなる感覚に支配される一冊だ。

 

管理者:宴
不思議な読後感。 

 

余命3000文字/村崎 羯諦

あらすじ

「大変申し上げにくいのですが、あなたの余命はあと3000文字きっかりです」ある日、医者から文字数で余命を宣告された男に待ち受ける数奇な運命とは―?(「余命3000文字」)。「妊娠六年目にもなると色々と生活が大変でしょう」母のお腹の中で引きこもり、ちっとも産まれてこようとしない胎児が選んだまさかの選択とは―?(「出産拒否」)。「小説家になろう」発、年間純文学「文芸」ランキング第一位獲得作品の書籍化。朝読、通勤、就寝前、すき間読書を彩る作品集。泣き、笑い、そしてやってくるどんでん返し。書き下ろしを含む二十六編を収録!

 
本作は、がつん! と何かを提示しているわけでも、訴えかけてくるわけでもない。ただひたすらに上質のエンターテイメントと畏敬の念を抱いてしまう物語が、ところせましと闊歩しているだけだ。大化の改新にでも遭遇してしまったかのような衝撃である。

 

管理者:宴
着想がすごい! 

 

人質の朗読会/小川 洋子

あらすじ

遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いた―慎み深い拍手で始まる朗読会。祈りにも似たその行為に耳を澄ませるのは、人質たちと見張り役の犯人、そして…。人生のささやかな一場面が鮮やかに甦る。それは絶望ではなく、今日を生きるための物語。しみじみと深く胸を打つ、小川洋子ならではの小説世界。

 

近くに死が置いてある場所で語られた物語は、ただの不思議な物語ではない。それは祈りである。助かりたい、とか生きたい、ではなく自分が今生きていることに対しての祈りだ。人質にされているという設定にも関わらず、そこには全く刺々しさが見当たらない、とても優しい朗読会だった。

 

管理者:宴
優しい気持ちになれるよ。
 

 

 

恋愛中毒/山本 文緒

あらすじ

もう神様にお願いするのはやめよう。―どうか、どうか、私。これから先の人生、他人を愛しすぎないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。哀しい祈りを貫きとおそうとする水無月。彼女の堅く閉ざされた心に、小説家創路は強引に踏み込んできた。人を愛することがなければこれほど苦しむ事もなかったのに。世界の一部にすぎないはずの恋が私のすべてをしばりつけるのはどうしてなんだろう。吉川英治文学新人賞を受賞した恋愛小説の最高傑作。

 

水無月が味わった恋愛の切なさ、依存、痛み。そして、その先にある自分では止められない感情。それは中毒者の証である。彼女は曲者であり、まさに恋愛中毒者であったのだ。恋愛の怖さと、その周りを漂う切なさに胸を縛り付けられてしまう一冊だった。

 

 

管理者:宴
恋愛中毒にはご用心。 

 

不滅の子どもたち/クロエ・ベンジャミン/鈴木 潤

あらすじ

マンハッタンに住むゴールド家のきょうだいは、幼いころ、近所で評判の占い師に会いにいき、自分が死ぬ日を告げられる。しっかり者のヴァーヤが13歳、リーダー的存在のダニエルが11歳、好奇心旺盛なクララが9歳、末っ子サイモンが7歳の夏のことだ。その後4人は生物学者、軍医、マジシャン、ダンサーと、それぞれの道に。これは、予言された「あの日」に繋がる道なのか。

 

4人のきょうだいの個性と生き方は、細切れにされたミンチのようにバラバラで、まるで違う小説を読んでいるかのようなお得感。けれど、そこに共通しているものが宣告された死。果たして彼らの人生は宣告された死によって作られたものなのか。それとも、宣告されなかったとしても同じ人生だったのか。息が詰まりそうな展開の中に微かに見える希望が滲む。

 

 

管理者:宴
4人のきょうだいは不滅だ。 

 

推し、燃ゆ/宇佐見りん

あらすじ

推しが炎上した。ままならない人生を引きずり、祈るように推しを推す。そんなある日、推しがファンを殴った。

 

推しは悪くない!  けれど、あれ、悪いかも…いや、それでも応援しなければ! でも、応援してていいのだろうか…それらの感情と世間とのズレがごちゃ混ぜになり、もう何が何だかわからない。本作は極端な例もあるが、そんな気持ちが緻密に描かれた傑作である。

 
管理者:宴
推し最高! 

 

 

カード師/中村文則

あらすじ

占いを信じていない占い師であり、違法カジノのディーラーでもある僕に舞い込んだ、ある組織からの指令。それは冷酷な資産家の顧問占い師となることだった──。国内外から新作を待望される著者が描き切った、理不尽を超えるための強き光。新たな代表作、誕生!

 

めくってみるまでどうなるのかわからない物語。占いや運に頼らないけれど、運命が味方しているかのような怒涛の展開。タロットカードとトランプを巧みに扱う主人公の選択。それらは彼が占い師、ディーラー、ギャンブラーを包含した生粋のカード師であることを証明している。

 

管理者:宴
ユーチューバーかカード師になりたい。
 

 

ティンカー・ベル殺し/小林泰三

あらすじ

夢の中では間抜けな“蜥蝪のビル”になってしまう大学院生・井森建。彼はある日見た夢の中で、活溌な少年ピーター・パンと心優しい少女ウェンディ、そして妖精ティンカー・ベルらに拾われ、ネヴァーランドと呼ばれる島へやってくる。だが、ピーターは持ち前の残酷さで、敵である海賊のみならず、己の仲間である幼い“迷子たち”すらカジュアル感覚で殺害する、根っからの殺人鬼であった。そんなピーターの魔手は、彼を慕うティンカー・ベルにまで迫り…ネヴァーランドの妖精惨殺事件を追うのは殺人鬼ピーター・パン!

 
絶対的な存在として君臨するピーターパンの子どもであるが故にの残虐さ。血生臭さが拭えないネヴァーランド。それに伴い、リンクしていく現実世界も殺伐としていく緊迫の展開。その果てに真実と救いはあるのだろうか。最後の最後まで疑心暗鬼フルスロットルで、ワクワクしながら読める一冊である。

 

管理者:宴

ちょっと夢が壊れたよ。

 

 


 


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