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【おすすめ本】暑いし、海の上でプカプカ浮かびながら読書出来たら最高だなぁ、と物思いに耽った『8月に読んだおすすめ本10選』を紹介しよう

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管理者:宴

ご覧いただきありがとうございます。

『10年ぶりぐらいに会った学生時代ブリーチしまくりの同級生のひたい』と『海』って、広くて眩しいよね。
 

 

どうも、宴です。

 

ブリーチするのは悪くない。でも頭皮のケアはきちんと行った方がいい。逃避しちゃダメだ。

 

まぁ、そんなわけで、今回は海水浴にはちょうどいい『8月に読んだおすすめ本10選』

を紹介したいと思う。

 

 

星の子/今村夏子

あらすじ

大切な人が信じていることを、わたしは理解できるだろうか。一緒に信じることができるだろうか…。病弱なちひろを救うため両親はあらゆる治療を試みる。やがて両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき…。

 

両親がハマってしまった宗教。それに揺れるちひろ。けれど作中でちひろは何も語ることはない。なのに、ちひろの痛みがずしりと伝わってきて、妙に痛くて歯がゆくなってしまう。例えあやしくても、大切な人が信じていることへの理解を放棄しないちひろの健気さが胸を穿つ。

 

管理者:宴
ちひろが幸せでありますように。 

 

父と私の桜尾通り商店街/今村夏子

あらすじ

桜尾通り商店街のはずれでパン屋を営む父と、娘の「私」。うまく立ち回ることができず、商店街の人々からつまはじきにされていた二人だが、「私」がコッペパンをサンドイッチにして並べはじめたことで予想外の評判を呼んでしまい…。平凡な日常は二転三転して驚きの結末へ―見慣れた風景が変容する、書き下ろしを含む全六編。

 
筆者の小説は本と対話を重ねなければいけない。きっとこういう気持ちなのだろう、こうだからこうしたのだろう。時にはモヤッとしたりするけれど、それはそれで具合が良い。世間とのズレ。自覚はしているであろうが、そっちの世界に行きたくて仕方がない登場人物たちの世界は煌びやかで優しい。

 

管理者:宴
驚きの世界へ。
 

 

ワカタケル/池澤夏樹

あらすじ

暴君であると同時に、偉大な国家建設者。実在した天皇とされる21代雄略の御代は、形のないものが、形あるものに変わった時代。私たち日本人の心性は、このころ始まった。『古事記』現代語訳から6年、待望の小説が紡がれた。

 
時代小説すぎる時代小説は神話と人間の世界の境目を紡ぐ。傍若無人で現在であれば支持率急降下間違いないであろう雄略天皇、ワカタケル。彼は如何にして大王として君臨したのか。どんな国づくりをしてきたのか。日本のルーツの一端に迫る一冊である。

 

管理者:宴
大王万歳。 

 

移動された約束/小川洋子

あらすじ

こうして書棚の秘密は私とB、二人だけのものになった―ハリウッド俳優Bの泊まった部屋からは、決まって一冊の本が抜き取られていた。Bからの無言の合図を受け取る客室係…。“移動する”六篇の物語。

 
約束された移動とはどんな移動なのか。ああ、そういう移動でしたか。筆者が作り出す不思議と抜群のセンスが光る少し残酷が見え隠れする短編集は、とても大らか。人との繋がりって不思議なものなのね、と心に沁みる一冊だ。

 

管理者:宴
約束をやぶってはいけないよ。 

 

架空の犬と嘘をつく猫/寺地はるな

あらすじ

空想の世界に生きる母、愛人の元に逃げる父、その全てに反発する姉、そして思い付きで動く適当な祖父と比較的まともな祖母。そんな家の長男として生まれた山吹は、幼い頃から皆に合わせて成長してきた。だけど大人になり彼らの“嘘”がほどかれたとき、本当の家族の姿が見えてきて―?破綻した嘘をつき続けた家族の、とある素敵な物語!

 

人間生きていればたくさんの嘘をつく。僕は人をあざ笑いたいから嘘をつくけれど、辛い時、苦しい時、人は自分自身に嘘をついてしまうのだ。主人公山吹の成長と次第に明るみになる嘘が織りなす家族ドラマは、素敵な余韻と犬を残した。僕は猫派。

 

管理者:宴
苦しい嘘の連鎖。
 

 

 

雨降る森の犬/馳星周

あらすじ

9歳で父を亡くした中学生の雨音は、新たに恋人を作った母親が嫌いだった。学校にも行かなくなり、バーニーズ・マウンテン・ドッグと立科で暮らす伯父・道夫のもとに身を寄せることに。隣に住む高校生・正樹とも仲が深まり、二人は登山の楽しみに目覚める。わだかまりを少しずつ癒やしていく二人のそばには常に溢れる自然や愛犬ワルテルの姿があった。犬の愛らしい姿が心に響く長編小説。

 

自然あふれる田舎暮らしと優しい人たちが家族とは何かを教えてくれる。そして何よりワルテル。男尊女卑が激しい愛犬の存在は雨音に真っすぐに生きること、逃げずに立ち向かうことを憮然とした顔で諭す。さっきまで猫派だった僕が犬派へと変貌を遂げた一冊だ。

 

管理者:宴
ワルテルかわいいよ、ワルテル。 

 

理不尽ゲーム/サーシャ・フィリペンコ/奈倉有里

あらすじ

群集事故によって昏睡状態に陥った高校生ツィスク。老いた祖母だけがその回復を信じ、病室で永遠のような時を過ごす一方、隣の大国に依存していた国家は、民が慕ったはずの大統領の手によって、少しずつ病んでいく。緊迫の続く、現在のベラルーシの姿へとつながる物語。

 

人生は理不尽なことばかりかもしれない。唐突な事故がおきることもあれば、国がおかしくなることもある。不穏な国の不自由さに辟易しつつも、その中で生きていく人たちの愛とねじれた感情が胸を刺す。ツィスクが自由に生きていますように。次の七夕の願い事が決まった瞬間だ。

 

管理者:宴
自由って素晴らしいね。 

 

心淋し川/西條奈加

あらすじ

不美人な妾ばかりを囲う六兵衛。その一人、先行きに不安を覚えていたりきは、六兵衛が持ち込んだ張形に、悪戯心から小刀で仏像を彫りだして…(「閨仏」)。飯屋を営む与吾蔵は、根津権現で小さな女の子の唄を耳にする。それは、かつて手酷く捨てた女が口にしていた珍しい唄だった。もしや己の子ではと声をかけるが―(「はじめましょ」)他、全六編。生きる喜びと哀しみが織りなす、渾身の時代小説。

 

心町(うらまち)という寂れた場所を舞台にした六編はとても居心地がいい。けれど、そこに住む人たちは何かしら訳ありだったり、癖が強かったり、更には哀愁と悲哀までやってきてしまい、てんやわんや。生きることの苦しさと喜びが書かれた一冊である。

 
管理者:宴
生きるって大変だぁ。 

 

君のために今は回る/白河三兎

あらすじ

ねぇ、銀杏。わたしたちは確かに友達だったよね?わたしが観覧車の幽霊になって随分時間が経ちました。この観覧車には変わった人がいっぱい乗ってきます。盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失した女記者、ゴンドラでお見合いをする美人医師…みんな必死にくるくる生きてる。だから今、わたしは人を思う力を信じてる。そうしたらいつかもう一度、あなたに逢えるかな?これはすれ違う人々の人生と運命を乗せて、回り続ける観覧車の物語―。

 

人を思う力の凄まじさ、けれど幽霊だからこその切なさが心を覆う。小学生の頃に読んだら3日間ぐらい引きこもってもおかしくないぐらいの切なさだ。観覧車に乗ってくる癖の強い人たち、銀杏、わたし、くるくる回る想い。そこに仕掛けられたマジックも追い打ちをかけ、涙なくしては読めない傑作である。

 

管理者:宴
観覧車…乗ったことない…
 

 

風神の手/道尾秀介

あらすじ

彼/彼女らの人生は重なり、つながる。隠された“因果律”の鍵を握るのは、一体誰なのか―章を追うごとに出来事の“意味”が反転しながら結ばれていく。数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化した長編小説。

 
たったひとつの出来事がおこした風。やがてそれは台風とかモンスーン的なものになったりして、未来へと繋がっていく。たとえ悔やむような過去だとしても、その過去は今現在を作り出した大切なパーツなのだ。そう本作は語っていらっしゃいます。すべてのパーツが合わさった時の驚きは、1人でカーニバルでもしようかどうしようか迷ったぐらいだ。
 
管理者:宴

誰もが誰かの風になれる。

 

 


 


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