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【おすすめ本】苦しくて、胸が締め付けられる…『心が切なくなるおすすめ小説10選』を紹介しよう

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管理者:宴

ご覧いただきありがとうございます。

ところで、『みんなにハイタッチしているのに、自分だけなぜかされなかった時』と『心』って、切なくなったりするよね。
 

 

どうも、宴です。

みんなにハイタッチしているし、と軽い気持ちで手をだしてみたら自分だけスルー。なに、この切なさ。何だか泣きそう…

 

まぁ、そんなわけで、今回は『心が切なくなるおすすめ小説10選を紹介しようと思う。

 

 

 

 

イノセントデイズ/早見和真

あらすじ

田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人、刑務官ら彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がる世論の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士たちが再審を求めて奔走するが、彼女は…筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。日本推理作家協会賞受賞。(「BOOK」データベースより)

 

死刑囚となった幸乃。惨憺たる人生だけれど、関与した人物が語る彼女は、優しさと気遣いで溢れている。はたして幸乃は世論が語るような人間なのか。幸乃の真実と絶望が生み出したドラマに心が悶えて仕方がない!

 

管理者:宴
世論はいつも真実を知らない。 

 

手紙/東野圭吾

あらすじ

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。(「BOOK」データベースより)

 

罪を犯していないはずの犯罪加害者の家族。なのに、彼らは犯罪者かのような扱いをうけ、その罪らしきものに対して償う罰すらもない。ただただ罪らしきものを受け止め続けるしかないのだ。垣間見えた幸せと絶望の中、直貴の生きていく強さに胸が熱くなる一冊。

 
管理者:宴
加害者の家族は加害者じゃないよ! 

 

君のために今は回る/白河三兎

あらすじ

ねぇ、銀杏。わたしたちは確かに友達だったよね?わたしが観覧車の幽霊になって随分時間が経ちました。この観覧車には変わった人がいっぱい乗ってきます。盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失した女記者、ゴンドラでお見合いをする美人医師…みんな必死にくるくる生きてる。だから今、わたしは人を思う力を信じてる。そうしたらいつかもう一度、あなたに逢えるかな?これはすれ違う人々の人生と運命を乗せて、回り続ける観覧車の物語―。(「BOOK」データベースより)

 

人を思う力の凄まじさ、けれど幽霊だからこその切なさに心が覆われる。この切なさがたまらない。観覧車に乗ってくる癖の強い人たち、銀杏、わたし、くるくる回る想い。そこに仕掛けられたマジックも追い打ちをかけ、涙なくしては読めない傑作。

 

管理者:宴
回るしかない。 

 

N/道尾秀介

あらすじ

すべての始まりは何だったのか。 結末はいったいどこにあるのか。 「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。 「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。 定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。 殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。 ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。 殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。 道尾秀介が「一冊の本」の概念を変える。(amazon紹介ページより)

 

六編もあるなら、三編目から読んでもいいよね。そんな我がままを筆者は叶えてくれた。一つ一つの物語のクオリティの高さはもちろんのこと、各章同士の繋がりが見事に映えている。面白いのが読む順番によって読後の余韻が変わってしまうこと。僕の場合は後味最悪な終わり方だったので、心地よいざわめきがぐるぐると身体中を駆け巡った。物語もアイディアも素晴らしいし、筆者にはもう弱点などないのかもしれない。

 

管理者:宴
世界を変えてみよう。
 

 

クロス/山下紘加

あらすじ

私はどちらの性で、どんな立ち位置で、彼を愛せばいいのだろう。 警備会社で働く28 歳の「私」は、結婚していながら関係を続けていた浮気相手との悪戯をきっかけに、女性装にのめりこむ。 ストッキングを履いたり、自らの手でメイクを施したりと女性性に寄り添うような生活は、「私」に新鮮な喜びと自由をもたらす。 あるとき女の姿で訪れたバーで、タケオと名乗る男に出会い、強烈に惹かれていくが――。(「BOOK」データベースより)

 

主人公の、女装してみたら世界が変わりました、ありがとうございます、という感覚。それは窮屈な現状からの解放であったり、娯楽のような甘ったるい幸福感であったり、とにかく美味しい。そこに性という問題も加味され、男であるはずの人格が、女装すると乗っ取られたかのように変わる。自分は一体どこにいるのか。そして、誰なのか。出口のない迷路のような迷いは、残念ながら最高の物語を作り出し、この気持ち悪さがいい! と絶賛されることになる(僕調べ)。

 

管理者:宴
いい!
 

 

 

君の膵臓をたべたい/住野よる

あらすじ

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて―。読後、きっとこのタイトルに涙する。「名前のない僕」と「日常のない彼女」が織りなす、大ベストセラー青春小説!(「BOOK」データベースより)

 

膵臓をたべたい。この言葉は彼らがカニバリズムで膵臓を好んで食べているという証明ではなく、二人の大切な繋がりを証明する言葉だ。共有されていく秘密。思い出、理解、桜良の願い。明日死ぬかもしれない事実。『君の膵臓をたべたい』というキラーワードに含まれたたくさんの想いは、僕の涙腺と心を爽やかに殴りつけてくるので、めちゃくちゃ痛い。

 

管理者:宴
二人の膵臓をたべたい。
 

 

おれたちの歌をうたえ/呉勝浩

あらすじ

真っ白な雪と、死体。遠ざけたはずの過去ー40年前のあの日、本当は何があったのか。いまになって届いた友からの謎かけが、元刑事の魂を、揺り動かす。長野県上田市と松本市、そして東京を舞台に紡がれる暗号ミステリーは、40年の時を経て、真実へとひと走る。友情をあきらめなかった男たちの物語。(「BOOK」データベースより)

 

小説でドラマを生み出すには人の歴史というのが必要になる。筆者はその歴史を巧みに操り、壮大なドラマを一冊の本にぎゅっと詰め込んだ。友の暗号、40年前の事件。現在と過去がどう絡み合うのか。一体、何が真実なのか。緊迫する展開に心臓が波打って仕方がない!

 

管理者:宴
壮大なドラマ。 

 

悲しみの歌/遠藤周作

あらすじ

米兵捕虜の生体解剖事件で戦犯となった過去を持つ中年の開業医と、正義の旗印をかかげて彼を追いつめる若い新聞記者。表と裏のまったく違うエセ文化人や、無気力なぐうたら学生。そして、愛することしか知らない無類のお人好しガストン……華やかな大都会、東京新宿で人々は輪舞のようにからみ合う。 ――人間の弱さと悲しみを見つめ、荒涼とした現代に優しく生きるとは何かを問う。(amazon紹介ページより)

 

人間の弱さや不完全な優しさや正義。正しいことが何かよくわからず模索して生きる人間の悲しさが舞う新宿は、一周回ろうが何をしようがやはり悲しい。その中で、ひたすらに優しいお人好しなガストンは甘い考えなのかもしれないけど、それは救いだ。 それなりに豊かな今の時代からでは導き出しにくい悲しみと救いに胸を打たれる。

 
管理者:宴
人間は悲しい。
 

 

きっと君は泣く/山本文緒

あらすじ

椿、二十三歳。美貌に生まれた女に恐いものはない。何もかもが思い通りになるはずだった。しかし祖母がボケはじめ、父が破産、やがて家や職場で彼女の心の歯車はゆっくりと噛み合わなくなってゆく。美人だって泣きをみることに気づいた椿。弱者と強者、真実と嘘…誰もが悩み傷つくナイーヴな人間関係の中で、ほんとうに美しい心ってなんだろう?清々しく心洗われる、“あなた”の魂の物語。(「BOOK」データベースより)

 

美しくあろうとした椿。ところが、祖母がボケはじめたのをきっかけに少しずつ変わっていく世界は焦りと惑いでスリリングに揺れる。時折見ていられないような振舞いをする椿だけれど、最後の最後まで椿らしくて美しかった。美しさとは人生の中で育んでいくものなのだと、僕は椿に教えてもらった。

 

管理者:宴
椿カッコいい! 

 

雨夜の星たち/寺地はるな

あらすじ

三葉雨音は他人に感情移入できない26歳。 同僚星崎くんの退職を機に、仕事を辞める。 他人に興味を持たない長所を見込まれ三葉は 「お見舞い代行業」にスカウトされ、 移動手段のないお年寄りの病院送迎や 雑用をする「しごと」をはじめる。 文芸界の注目著者が 「めんどうな人」の機微を描く!(amazon紹介ページより)

 

なぜ空気が読めないの、どうして普通でいられないの。空気を読めない人は虐げられがちな世の中に、雨音は、え、それがどうかしたのか、という風情の生き方は、なんてかっこいいのだろう。空気を読むことは円滑に生きるため必要かもしれない。けれど、それでも読まなかった先にある世界もそれはそれで素晴らしいのだと、本作は訴えている。

 
管理者:宴

見えないものは読む必要がないのかも。

 

 

 


 


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