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【ネタバレなし】恋愛地獄の開幕|斜線堂有紀さん『愛じゃないならこれは何』 書評・感想文と心に残った言葉・名言

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ご覧いただきありがとうございます。

本と宴へようこそ。

管理者:宴
ところで、『この人に全てを捧げても構わない! と決めた敬愛する推し』と『愛』って…尊いよね!
 

どうも、宴です。

ああ、やばい、尊い! 推しを見る度にそう思ってしかたがない。これはもう愛だね、愛。でも、本当に愛なのかな。愛じゃないならこれは何なのかな? そんな物語があります。

 

ということで、今回は斜線堂有紀さんの『愛じゃないならこれは何』をご紹介させていただきます。

 

 

 

 

愛じゃないならこれは何/斜線堂有紀

あらすじ

ファンをストーカーする地下アイドル、舞踏会中毒の女、男に合わせて山で死にかける女、男×男×女+etc…斜線堂有紀の恋愛地獄小説集、開帳ー!!彼女たちだけの恋=闘争がはじまる!!(「BOOK」データベースより)

恋愛地獄 10/10点
ドキドキ /10点
感動 /10点
切なさ /10点
読みやすさ 10/10点
総評 10/10点

 

書評・感想文

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愛じゃないならこれは何の「これ」

付き合う前のいい雰囲気の時って楽しくてたまらないですよね。でも、本作の『愛じゃないならこれは何』が示す『これ』はそういうことではありません。

 

愛となってもいいはずなのに、大きな障害や邪魔が「そうはさせないぞ!」と愛にならぬよう立ちはだかってくるのです。余計なことを。

 

心が抉られる

そんな物語で構成された短編集はすごく心を抉られます。たとえばアイドル。ファンとの繋がり疑惑が問題になったりする今日この頃ですが、もしもそれが愛なのであればどうしようもありません。アイドルだって一人の人間なのですから。

 

でも、そこにはアイドルとしての矜持や自分の愛への戸惑いもあるのです。斜線堂有紀さんはそこを丹念にドラマティックに書くものだから、めちゃくちゃ心抉られてしまうわけです。

 

他にも、作り上げたキャラクターの葛藤、好きな人によって自分を変える惑い、男女の友情などの物語が詰まっていて、どの物語のケースもちゃんと抉ってくれるので、本当にありがたい。

 

愛じゃないもの

愛っていうものは、形がある程度わかるものです。周りの人も空気感で、「あれ、この二人ひょっとして…」とか感じることもあるはずです。

 

でも、愛じゃないものって形がとても歪。そこに存在しているのかも定かではないのです。だからこそ、小説で紐解いていくとおもしろくて、魅了されてしまうのかもしれませんね。

 

そんなわけで、僕は今斜線堂有紀さんにメロメロです。チョコレートだったら、きっともう溶けてるはず。湯煎いらずで便利ですね。

 

 

心に残った言葉・名言

報われない努力は、冷たい壁に爪を立てることに似ていた。そこに傷が残るところなんて想像出来ないのに、自分の生爪は割れていく。

管理者:宴
その想像…怖っ!
 

 

いつか売れるかもしれないっていうのは信仰だよ。道半ばで倒れる殉教者になる可能性はいくらでもあるし、私はゴルゴダの丘まで十字架を背負って行くのかも

管理者:宴
例えの語彙力が半端ない!
 

 

どうして「幸せそう」という形容は恋人同士の関係にしか使われないのだろう?

管理者:宴
みんなが望む幸せがそこにあるから、かな?
 

 

ベター・ハーフって知ってる? 人間は、かつて二人で一つだったんだ。でも、不遜な人間に対して神が怒って、二人一組の完璧な人間を二つに分けてしまった。それ以来、人間は自分の半身を——ベター・ハーフを探し続けてる

管理者:宴
なんだか運命的!
 

 

嵐を予期していたのは園生だけではない。私だってその災禍を想像してはいた。それで何が失われるか、どのくらい生活が変わってしまうかを考えたことは何度もある。それでも、実際に事故に遭うまで地面に叩きつけられる痛みは分からない。

管理者:宴
人間のよくないところ。
 

 

好きな人がウィキペディアに載っていないのが悲しかった。

管理者:宴
載ってたら不特定多数にも知られちゃうよ!
 

 

斜線堂有紀さんの他作品

 

 

最後に

管理者:宴
今回は斜線堂有紀さんの『愛じゃないならこれは何』を紹介してきました。
 

ファンの家に不法侵入する人、数日前から趣味が登山になって四苦八苦している人、愛になるための壁がベルリンの壁レベルの人にはおすすめだから、ぜひ読んでみてね。

 

それでは本日はこのへんで。

ご覧いただきありがとうございました。

管理者:宴
またのお越しをお待ちしております。