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本と宴へようこそ。

どうも、宴です。
読書感想文って厄介ですよね。本を読まない人にとっては読書だけでもしんどいのに、その上感想を書くなんて…よし、じゃあ読まないで書いてしまいましょう。
ということで、今回の記事は『読書感想文がめんどくさいと思うので本を読まないで書く方法を教えます』をお届けいたします。
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本を読まずに読書感想文を書く方法
学生の長期休みに出される悪魔の試練、その名も読書感想文。学生時代はあまり本を読む習慣がなかったので、強制される読書と感想文は拷問でした。アイアンメイデンです。
ただ、僕にはふざけた才能がありました。運動会の思い出、夏休みの思い出、というテーマだと原稿用紙何枚文でも書くことができたのです。小学生の時なんかは、枚数書けば凄いのだろう、という黒歴史的な勘違いをしていて、20、30枚はザラ。
読書感想文に関しても途中からコツを掴み、スラスラと書けるようになったのです。
今回はそのコツを伝授しようと思いますが、学校関係者、及びに真摯に読書感想文に向き合っている関係者方々にとってはふざけた内容の可能性があるので、絶対に見ないでください。さぁ、目を閉じてください。
事前準備
まずは本を決めておきます。手元に置いてある方が書きやすいかと思いますが、ないのであればそれでも構いません。もし手元にあるのであれば、適当にパラパラとページを開き、一文をメモっておきましょう。
表紙も重要になるので、しっかりと目に焼き付けておきます。
で、本を読まずに書くということは内容に触れることができません。では、どうするのか。下記の構成で書いていきます。
①出会いと別れ
②表紙、タイトル、目次があれば目次
③ページを開いた瞬間
④メモった一文を広げる
⑤シメ
今回はわかりやすく『桃太郎』という物語で例文を交えてご説明いたします。ちなみに僕は『桃太郎』を知らない、という程で。
①出会いと別れ
本との出会いを想像しましょう。ついでに別れも書いてしまいましょう。
例文
桃太郎・・・僕が最初にその本を目にした時、衝撃が走りました。雷なのか、それとも誰かが僕に向けてレーザービームを飛ばしたのかはわかりません。でも、確かな痺れを感じたのです。この痺れは四川でもたべるラー油でも味わうことの出来ない極上のの痺れです。
何だか震えてきました。手を見ると微かに汗ばんでいます。どうしたことでしょう。ひょっとすると、僕にとって、この『桃太郎』という本は運命のような、もしくは宿命のようなものなのでしょうか。
震える手を抑え、僕は『桃太郎』を手に取りました。すると、震えは収まりました。
それからというもの、僕は『桃太郎』とたくさんたわむれ、素晴らしき日々を送りました。これが青春というものなのかもしれません。
ですが、幸せの日々もそう長くは続きませんでした。そう、読み終わってしまったのです。読み終わったどころか、10回は再読しました。だって、会いたかったから・・・
でも・・・こんなことは言いたくないのですが、飽きてしまったのです。それは物語の運命でもあり、宿命でもありました。僕と『桃太郎』の出会いのように。
そんな僕たちの日々をここに記しておきます。
これで400文字は超えたかと思います。一見ふざけているように見えたかもしれませんが、僕はこのノリで学生時代を乗り越えました。怒られたことはありませんが自己責任で。
ポイントは本を運命の人に置き換えることです。出会ってどう感じたのか、嬉しかったのか。それを素直に書いていきましょう。
かつ物語仕立てにしてしまいましょう。本への愛情が引き立てられて、先生方には好印象のはずです。知らんけど。
②表紙、タイトルで引っ張る
本を読まない前提なので、見えているもので引っ張るしかありません。表紙やタイトルのことを書いていきましょう。感じるがままに。
例文
『桃太郎』の表紙は素晴らしいものでした。ゴッホのひまわり、ダヴィンチのモナリザ。世界にはたくさんの素晴らしい絵画があります。『桃太郎』の表紙はそれらの心奪われる絵画たちに匹敵する美しさを秘めていました。かつ、まるで桃の中にいるかのような安堵感も感じます。
そして、タイトル。もしこれが『蜜柑太郎』や『林檎太郎』だと、商品名みたいで感情移入がしにくいし、『パイナップル太郎』や『マンゴー太郎』であれば芸人さんのようで、ちょっとコミカルです。『桃太郎』。ああ、『桃太郎』。なんと甘美な響きなのでしょう。
ポイントは表紙は素晴らしい前提。比較対象があれば文字数を稼げます。タイトルも、もしこれが〜といった具合に引き伸ばしていきます。
③ページを開いた瞬間
開いた瞬間の気持ちを大袈裟に書いていきます。
例文
辛抱たまらず、僕は一週間砂漠にいて、やっと見つけたオアシスかのようにページをめくりました。一ページ一ページに重みを感じます。これが『桃太郎』という壮大な物語の重さでしょうか。身体中に伝わるこの重みを、僕は受け止め切れるのでしょうか。怖いです。震えます。でも、読まなくては。『桃太郎』は僕を待っているはずなのだから・・・そして、僕は『桃太郎』という物語に吸い込まれていきました。
ポイントはとくにないですが、ノリにのって書いていきましょう。自分のテンションを上げるのが大事です。我に返ってはいけません。何を書いているのだろう…と悲嘆に暮れてはいけません。
④メモった一文を広げる
桃太郎はいろんな媒体で、少しずつ話が違うようなのですが、ここでは仮に
「桃太郎さん、袋の中に何が入っているんだい。」
という一文をチョイスします。
例文
うわあっ! これが『桃太郎』の世界・・・なんてすごいのでしょう。こんな世界見たことがないです。みんなにも見てもらいたい。この世界を僕だけが独占しているなんて、独占禁止法ではないか。ぷんぷん。
そんなことより、僕が一番心に残った一文は、「桃太郎さん、袋の中に何が入っているんだい。」 という言葉です。僕はこれを聞いた瞬間、耳を疑いました。普段、僕はありとあらゆるこの世に存在する事柄を疑って生きているのですが、これほど疑ったのは初めてです。記念日ですね。
なぜなら、袋というのはその人のプライベート空間です。テレビで芸能人のカバンチェックなどの企画をちょくちょく見ますが、とんでもないことです。
ただこの言葉には深い意味があったのです。その意味に僕は驚愕してしまいました。この言葉があったからこそ、本作は『桃太郎』であり、この言葉があったからこそ、本作は『桃太郎』という物語だったのです。
中に何が入っているのか。それはこの際問題ではありません。そういうことではないのです。
ただ、袋に何が入っているのか。その疑問こそが『桃太郎』という物語の真意なのです。
ちょっと意味がわからなくなってきましたが、大丈夫です。怒られなければ勝ちです。ポイントは、とりあえず選んだ一文に驚いておきましょう。
⑤シメ
シメます。
例文
僕はこの『桃太郎』という物語に心底惚れました。ここまで心を奪われてしまったのは、幼い頃、お母さんが買ってくれた『リカちゃん人形』以来です。
あれは僕がまだ車のことをブーブーと言っていた頃だったかと思います。そんな僕にお母さんは不安を抱いたのだと思います。「この子、車のことブーブーと言っているけど、リカちゃんのことは何て言うのかしら?」と。
結局、リカちゃんのことは『リカ』と呼び捨てしました。彼氏気取りなところは反省したいと思います。
『リカちゃん』と『桃太郎』。僕はこの二つに惚れて今日を生きています。本当にすごい物語でした。
ポイントは、リカちゃんです。ここまで来たら、さっさと締めたい気持ちに駆られますが、それを悟られてはいけません。さりげなく、思い出を語りましょう。
ワンポイントアドバイスとテクニック
・・・、『』、「」を頻繁に使用する。
とにかく字数を稼がなければいけません。ですが、あまりにも頻繁に使用しすぎると、あざとくなるのでさりげなく。
とにかく大袈裟に
たとえば、①の〈僕にとって、この『桃太郎』という本は運命のような、もしくは宿命のようなものなのでしょうか。〉
そんなわけありません。でも、そう思い込みましょう。
自分の書いた一文を深追いする
④の〈僕はこれを聞いた瞬間、耳を疑いました。普段、僕はありとあらゆるこの世に存在する事柄を疑って生きているのですが、これほど疑ったのは初めてです。記念日ですね。〉
最初の一文だけでいいところを、さらに深追いします。「記念日ですね。」なんて言葉も実際いらないですが、深追いします。
⑤リフレイン
④の『この言葉があったからこそ、本作は『桃太郎』であり、この言葉があったからこそ、本作は『桃太郎』という物語だったのです。』
ほとんど同じことを書いてます。でも、それっぽいのでどんどん繰り返してしまいましょう。字数を稼ぐのです。
注意事項
あくまでも読書感想文を片付けるための方法です。良い文章を書くとかそういうのは無視します。これで書くということの楽しみ方と無限の可能性を感じて頂けたら幸いです。
最後に

読書感想文って他の宿題と違って、時間がかかってしまうものなので厄介ですよね。本記事がその手助けになれば幸いですが、おすすめはしません。PTAが怖いです。
それでは本日はこのへんで。
ご覧いただきありがとうございました。
