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【ネタバレなし】飴村行さん『粘膜人間』 書評・感想文と心に残った言葉・名言|妖怪人間、コンビニ人間、そして…

ご覧いただきありがとうございます。

本と宴へようこそ。

管理者:宴
ところで、『3回ぐらい異性に裏切られたことのあるパートナーの野生の感』と『粘膜』って…敏感だよね!
 

どうも、宴です。

粘膜人間…いかにもホラーでグロな雰囲気が漂っていますね。はたしてその中身はどんなものが詰まっているのか…? 粘膜人間とは一体何なのか…? 期待が期待を膨らませます。

 

ということで、今回は飴村行さんの『粘膜人間』をご紹介させていただきます。

 

 

 

 

粘膜人間/飴村行

あらすじ

「弟を殺そう」-身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。その暴力に脅える長兄の利一と次兄の祐太は、弟の殺害を計画した。だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲むある男たちに依頼することにした。グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか?そして待ち受ける凄絶な運命とは…。第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞した衝撃の問題作。(「BOOK」データベースより)

怖さ /10点
ドキドキ /10点
感動 /10点
切なさ /10点
読みやすさ /10点
総評 /10点

 

書評・感想文

『グロい』『気持ち悪い』

『グロ』とか『気持ち悪い』は小説、とくにホラーというジャンルにおいては必要不可欠な要素です。ただ…あまりにもやりすぎてしまうと白けてしまいますよね。暴走のはてに、「何これ、これは一体何を書こうとしているんだ…?」と、ホラーを通り越してカオスな展開に読み手は呆然としてしまうこともままあります。

 

その点、本作『粘膜人間』は、絶妙なバランスで独自の世界観を走り抜けていきます。『グロい』『気持ち悪い』に分類される小説ではありますが、目を背けたい! という気持ちは不思議とわかず、何々、これ、うわ、どうなるの…? とページをめくる手が止まらず、心躍らせるホラーの大草原にいつまでもいたいと懇願してしまいます。

 

粘膜人間の世界

冒頭からの唐突な殺意に意表を突かれ、然も当たり前のように出てくる人外の存在に驚き、やけに屈強な小学生に唖然とし、謎のありえなさそうな幻覚症状の薬に慄いたりと、トリッキー街道をまっしぐらに進んでいくのですが、それをワクワクしながら読ませてしまうような、どことないユーモアと熱量が本作には潜んでいて圧倒されてしまいます。

 

そして、明記はされていませんが、おそらく舞台は戦前の日本の理不尽よろしく時代であります。少しでも国に悪意を向ければ「はい、拷問ですよ」といった現代からは想像しにくい凍てついた時代なのです。

 

人外がいても、屈強な小学生がいても、謎の薬があってもおかしくはありません。いや、おかしいかもしれませんが、おかしくなような気にさせてくれますし、もうそんなこと気にしている場合じゃなくない? と粘膜人間の世界は僕の手を無理やりにでも引っ張っていってしまいます。気づけば粘膜人間の沼にハマっている自分がいました。出してください。

 

絶品なホラー小説

グロく気持ち悪い物語でありながらも、どこかユーモアに長け、どことなくポップ。そのバランスが読んでいて気持ちいい。それが本作『粘膜人間』という絶品のホラー小説でありました。

 

一刻も早く粘膜人間になりたい気持ちでいっぱいです。

 

 

心に残った言葉・名言

凶暴な狂人から身を守るには殺られる前に殺るしかない

管理者:宴
バイオハザードの世界にでも潜り込んだの!?
 

 

『非国民』は人間ではなかった。

管理者:宴
人間は人間以外ではないですよ…
 

 

「翅を失ったカブトムシは他の奴らの足手まといになる。だから頭を切られて巣から捨てられる。使えない奴は生かしておかない。それが虫の世界の掟なの」

管理者:宴
虫の世界は非情… 

 

飴村行さんの他作品

 

 

最後に

管理者:宴
今回は飴村行さんの『粘膜人間』を紹介してきました。
 

変わったホラーを読みたい人、『グロ』や『気持ち悪い』が大好きな人、早く粘膜人間になりたい人にはおすすめなので、ぜひ読んでみてください!

 

それでは本日はこのへんで。

ご覧いただきありがとうございました。

管理者:宴
またのお越しをお待ちしております。