ご覧いただきありがとうございます。
どうも、宴です。
今回の記事はそんな方々にぴったりの内容となっています。
どうぞごゆるりとお楽しみ下さい。
『読書の秋』の由来
みなさんは秋といえば、どんな秋を想像しますか?
よく言われるのが『食欲の秋』『スポーツの秋』、そして『読書の秋』ですね。
でも、なぜ読書の秋と言われるのでしょうか?
春でも、夏でも、冬でもいいではありませんか?
なんと! そこには驚きの由来があったのです。
由来は漢詩…?
読書の秋の由来は、日本ではなくなんと中国。
8世紀ごろの唐時代の詩人韓愈(かんゆ)が読んだ漢詩が由来するといわれています。
時秋積雨霽
時、秋にして積雨(せきう)霽(は)れ
新涼入郊墟
新涼(しんりょ)郊墟(こうきょ)に入(い)る
燈火稍可親
灯火(とうか)稍(ようや)く親しむ可(べ)く
簡編可卷舒
簡編(かんぺん)卷舒(けんじょ)す可(べ)し
出典:韓愈「符読書城南」(『全唐詩』341巻)
日本語に置き換えると、
秋の長雨もやみ空が晴れ渡る頃、
初秋の涼しさが郊外の丘にも広がり始める
秋の夜にはようやく灯りを親しむことができるので
書物を広げて読書を進めることができる
やがて日本に「燈火(とうか)親しむべし」という言葉が伝わり、秋は読書をするのに相応しいイメージになったといわれています。
江戸時代では俳人がよく引用して使ったりしていたそうです。
そんな昔から読書の秋が存在していたとは驚きですね!
日本で広まったきっかけ
日本で広く知れ渡ったきっかけは夏目漱石でした。
三四郎という作品の中で「燈火(とうか)親しむべし」の一節を引用したのです。
これにより日本では『読書の秋』というイメージが定着したといわれています。
秋は読書に適した季節
秋は夏に比べ、集中しやすい季節。
人間の集中力は気温に関係しており、22℃前後の気温が最も適しているといわれているです。
つまり秋は集中力しやすく、読書に適した季節といえますね。
読書週間が秋にある
終戦間もない1947年(昭和22)、書店や図書館が中心となって、「読書の力によって、平和な文化国家を創ろう」をコンセプトに『読書週間』がはじまりました。
期間は10月27日~11月9日の2週間です。
期間が秋なのは、読書の秋だからと思われがちですが、参考にしたアメリカの「チルドレンズ・ブック・ウィーク」が秋の時期だったからというのが理由です。
読書週間の期間は、本屋さんや図書館などがキャンペーンやイベントを行っています。
ポスターなどで告知するなどもしているので、読書といえば秋というイメージがより強く定着していきました。
読書の秋の楽しみ方
読書の秋をより楽しめる方法を紹介します!
今までに読んだことのない本を読んでみる
せっかくの読書の秋。
この機会に今まで読んでこなかったジャンルに挑戦してみてはいかがでしょう。
何となく避けていたジャンルも、いざ読んでみると面白かったりするものです。
意外な出会いがあるかもしれませんよ。
読書ノートをつけてみる
ただただ読書をするのもいいのですが、そこに+α。
読書ノートをつけてみるのはいかがでしょうか?
書くことによって理解が深まりますし、アウトプットにもなります。
自分の読書記録にもなりますので、また一段と読書が楽しくなることでしょう。
図書館に行ってみる
読書の秋に挑戦してみたいけど、欲しい本は買う、またはあまり本を読まない方もいるかと思います。
そういう方々は、まず図書館へ行ってみましょう。
本を探すだけでも面白いですし、何より落ち着いた空間で過ごすひと時かたまらなく心地よいです。
この機会にぜひ図書館をお楽しみください。
読書の秋におすすめな本
読書の秋におすすめの本を紹介します!
こころ
「自分は寂しい人間だ」「恋は罪悪だ」。断片的な言葉の羅列にとまどいながらも、奇妙な友情で結ばれている「先生」と私。ある日、先生から私に遺書が届いた。「あなただけに私の過去を書きたいのです…。」遺書で初めて明かされる先生の過去とは?エゴイズムと罪の意識の狭間で苦しむ先生の姿が克明に描かれた、時代をこえて読み継がれる夏目漱石の最高傑作。解説、年譜のほか、本書の内容がすぐにわかる「あらすじ」つき。(「BOOK」データベースより)
かなり昔の作品ですが、今読んでも面白さが色褪せていません。
文豪の作品を読みたいけど、難しいんでしょ? と思っている人にも安心、おすすめの初心者向け文豪作品です。
秋のカテドラル
『海と毒薬』『沈黙』につながる秘められた幻の短篇、初の単行本化!瑞々しい筆致で描かれた、若き日の秀作。(「BOOK」データベースより)
タイトルに秋がついているのでチョイスしてみました。
長編も面白いのですが、短編はまた違う味で楽しませてくれます。
1Q84
1Q84年ー私はこの新しい世界をそのように呼ぶことにしよう。青豆はそう決めた。Qはquestion markのQだ。疑問を背負ったもの。彼女は歩きながら一人で肯いた。好もうが好むまいが、私は今この「1Q84年」に身を置いている。私の知っていた1984年はもうどこにも存在しない。…ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』に導かれて、主人公・青豆と天吾の不思議な物語がはじまる。(「BOOK」データベースより)