ご覧いただきありがとうございます。
どうも、宴です。
今回はそんな物語を紹介させていただきます。
どうぞごゆるりとお楽しみください。
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鹿島穂花(40)は、相続した新宿区A町の古い民家をシェアハウスにすることに。しかし、不動産会社の口車に乗せられ想定外のリフォームをして借金を負う。さらに工事中に床下からとんでもないものを発見してしまう。シェアハウスには「キラキラネーム」の四人を含む六人の女性が入居。スレッド主「君の名は」が立てた「キラキラネームさん集まれ!」板の常連たちだ。時はコロナ禍、皆でマスクを手縫いし、果てには持続化給付金詐欺に手を染め…。次第に雲行きが怪しくなってゆくシェアハウスの実態は?「君の名は」の正体は?(「BOOK」データベースより)
シェアハウス✖️イヤミス
シェアハウスとは何か?
それは、ひとつの家を複数人でシェアして暮らすこと。
近親者とのシェアハウスの場合もありますが、基本的には他人同士が一緒に住むのが主流らしく、何かしらのトラブルがあったりなかったりするそうです。
怖いですね。
そんなシェアハウスをイヤミスの旗手、真梨幸子が書くとどうなるかわかりますか?
答えは…
とんでもなく嫌な感じになるんです。
シェアハウスの発起人、鹿島穂花は人生崖っぷちだし、不動産会社の人も怪しい。
そして、何より入居者たちからは嫌な予感が漂っています。
これは匂います。
上質なイヤミスの香りかふんぷんと漂っています。
どうやらシェアハウス✖️イヤミスの相性は抜群のようです。
集うキラキラネームたち
キラキラネームをご存知でしょうか?
『光宙』と書いて『ぴかちゅう』と読ませるちょっと無理やりな名前のことです。
ひと昔まえでは、そんな馬鹿な! と思われる名前も今やなくはない時代。
キラキラネームっぽい名前に遭遇することも増えてきました。
ですが、複数人一気に遭遇したことはさすがにありません。
本作では、なぜかキラキラネームな人物が一堂に会しちゃいました。
ああ、また真梨幸子さんふざけたな…
そうなんです、たまにこの方ふざけてるのではないだろうか、と思うことをするんですよ…
と思っていたら、ふざけていませんでした。
真梨幸子さんにとって、キラキラネームは作品を存分に嫌にするスパイスだったのです…!
つまりキラキラネームは、イヤイヤネームでもあったということですね…
この家で昔、一体何が…!?
一人暮らしをはじめてから何度か引っ越しをしているのですが、たまに前の住人の面影を感じることがあります。
ハウスクリーニングが完璧ではなかったのかわかりませんが、画鋲の痕やちょっとした傷。
それらを見る度に、前の住人はどんな人なんだろう…と思いを馳せたりしてしまいます。
が、もしも前の住人が危ない人だったならば…!
その部屋で何かよろしくないことが行われていたり、おきていたならば…!
そして、その確実なる片鱗を発見してしまったならば…!
実際おきたら嫌なことを、真梨幸子さんは本作で存分に振る舞います。
家は新築に限る…
僕は強めにそう思いました。
本作がおすすめな人
本作がおすすめなのはこんな方々です。
シェアハウスに興味がある人
シェアハウスには危険がいっぱい。
本作を読んで前知識をつけておきましょう。
なお、本作のシェアハウスはまれに見るシェアハウスなので、鵜呑みにしすぎなようにお気を付けください。
キラキラネームの人
キラキラネームで苦労してきた…
本作はそんな人たちの救いになるかもしれません。
なにしろ、たくさんのキラキラネームが出てきます。
キラキラネームは自分一人だけではないのだ、と希望を持つことが出来ます。
予想がつかない物語を読みたい人
心に残った言葉
お金を稼ぐには、ある程度、奴隷の身に甘んじなければならないところはある。労働とは、そういうものだ。お金を得る代償に、自身の時間と身を売るのだから
社会っていうのは、もともと面倒なもので、もっといえば、面倒が社会を作っているともいえる
母親はそう簡単に、自分を殺しません。殺すとしたら、子供のほうなんです
総合評価
今回は真梨 幸子さんの『シェア』を紹介しました。
1964年、宮崎県生まれ。多摩芸術学園映画科卒業。2005年「孤虫症」で第32回メフィスト賞を受賞しデビュー(「BOOK」データベースより)
物語 | 8/10点 |
---|---|
登場人物 | 6/10点 |
世界観 | 8/10点 |
構成 | 8/10点 |
文章 | 7/10点 |
総評 | 37/50点 |
ぜひ読んでみてくださいね!
それでは本日はこのへんで。
ご覧いただきありがとうございました。