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【読書日記】石田 衣良『禁猟区』 ネタバレなしの800字書評【感想 言葉】|もう引き返せない心揺さぶる危険な関係

管理者:宴

どうも、こんばんは。

不倫反対派の宴です。

 

 

今回は石田 衣良さんの『禁猟区』を読みましたので紹介していきます。

 

  • 絶賛不倫中!

  • 不倫のドキドキを味わいたい!

  • 不倫なんて許せない!

 

という方々にぴったりな作品となっています。

最後までお付き合いよろしくお願いします!

 

 

 

禁猟区 / 石田 衣良

あらすじ

34歳、ライターの文美子。夫との関係は冷え切り、娘はかわいいが保育園で問題行動を起こしていた。ある日、文美子はママ友から、女性がお金を出して若い男性を「狩る」という「お茶会」に誘われる。乗り気でなかった文美子だが、そこで舞台俳優の夏生と出会い、彼の誠実さに惹かれていく。夫の愛人の来訪、半グレからの脅迫、変貌していくママ友。様々な出来事が降りかかる中、ふたりの関係は引き返せないところまで来てしまい…。心揺さぶる恋愛小説。(「BOOK」データベースより)

管理者:宴
若い男性を狩るお茶会…!?
 

 

ほぼ800字書評

 

僕は不倫をしたいです。

隙あらばめちゃくちゃしたいです。

 

もしも、そんな宣言をする人がいれば、漢気だけは認めますが、絶対的にバッシングの嵐。

世間から追放されることは間違いありません。

昨今、不倫は人でも殺したかのように責め立てられるものなのですから。

 

なのに、なぜ人は不倫をしてしまうのか。

その答えのひとつが本作で描かれています。

 

本作は既婚者の文美子と舞台俳優の夏生、2人の不倫を描いた物語です。

はじまってしまった2人の関係は、とても淫靡で素敵な恋のようでした。

 

こんなことをしていて大丈夫なのか、バレたらどうなってしまうのか。

そんな不倫特有の緊張感に包まれながらも、次々とおきる不倫の代償ともいえる出来事は、改めて不倫がいけないことであり怖いものなのだと思い知らされます。

 

当初、文美子は不倫をする気なんか、これっぽっちもありませんでした。

ところが気づいた時にはもう堕ちてしまっていたのです。

 

人を好きになる気持ち。

これはもうやめろ! と言われても、好きになってしまえばやめられないものだったのです。

たとえ、不倫は絶対にしない! と意気込んでいても、止められない気持ちがそこにはあったのです。


不倫は最低な行為なことは間違いありませんが、たとえ、どんな聖人君子でも、何らかのきっかけとタイミングでしてしまうものなのではないか…

そんな怖くてワクワクする、まるで不倫のような気持ちになりました。

もしかすると、人間は不倫というシステムから逃れることができない生き物なのかもしれません。

 

不倫は、必ず誰かが悲しむことになる行為。

けれども、人を好きになること自体はとても素敵なこと。

この2つの矛盾点が絡み合うと、とても危険で素敵な一冊になりました。

これでもかと言うほどに、心が揺さぶられますので、ご注意ください。

 

心に残った言葉・名言

 

本ならば、毎晩別な男性作家を選び、ベットに連れこんでも自由だし、誰にも非難されない。きっとみんな一冊の本がもっている危険さに気づかないのだろう

 

頭は心と身体にはかなわなかった。二対一と圧倒的に不利なのだ

 

文章から感傷は削れるけれど、心から感情は消せなかった

 

総合評価

今回は石田 衣良さんの『禁猟区』を紹介しました。

石田衣良(イシダイラ)

1960年、東京都生まれ。97年「池袋ウエストゲートパーク」で第三六回オール讀物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で第一二九回直木賞を受賞。06年『眠れる真珠』で第一三回島清恋愛文学賞、13年『北斗 ある殺人者の回心』で第八回中央公論文芸賞を受賞(「BOOK」データベースより)

物語 /10点
登場人物 /10点
世界観 /10点
構成 /10点
文章 /10点
総評 36/50点

 

ぜひ読んでみてくださいね!

 

それでは本日はこのへんで。

ご覧いただきありがとうございました。

管理者:宴
またのお越しをお待ちしております!
 

 


 


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