背中を押してくれる小説10選

 管理人:宴
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ところで、こんなことを思う時がないだろうか?
 

 

  • 今すごくつらみ。
  • 背中を押してほしい。
  • おすすめの小説を知りたい。

 

ちょうどよかった!

今回は『背中を押してくれる小説10選』を紹介しよう。

 

 

 

 

背中を押してくれる小説10選

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誰しも、生きていると辛いことや悩んでしまうことが、地獄絵図のようにひしめきあうもの。

 

それは、仕事のことであったり、家族のことであったり、友達のことであったり、恋愛のことあったり、未来のことであったり、さまざま。そんな時、ポンと背中を押す物語たちがある。

 

というわけで、今回は『背中を押してくれる小説10選』をご紹介。

 

 

ツナグ/辻村 深月

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員…ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

生者と死者との再会を描いた物語。

 

死者とは余程のことがない限りは会えないのが通例。ところが、会えますよ、と言われれば、どうしようか、と逡巡するのが人間である。会うべきなのか、会っていいのだろうか。ああ、会わなければよかった、会ってよかった。必然的に生まれたドラマは、真剣に生きろ、死んだら終わりだ、と僕に告げる。

 

永遠ではない人間関係を大事にしよう、と思える一冊だ。

 

 
生者と死者の邂逅は不思議な体験。
 

 

ビタミンF/重松 清

炭水化物やタンパク質やカルシウムのような小説があるのなら、ひとの心にビタミンのようにはたらく小説があったっていい。そんな思いを込めて、七つの短いストーリーを紡いでいった。Family、Father、Friend、Fight、Fragile、Fortune…〈F〉で始まるさまざまな言葉を、個々の作品のキーワードとして埋め込んでいったつもりだ。そのうえで、けっきょくはFiction、乱暴に意訳するなら「お話」の、その力をぼく(著者)は信じていた。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

ふと人生を振り返ってみたくなる短編集。

 

大人はくたびれるものだ。どんどん勝手気ままに進んでいく人生に、これでいいのか、と迷いながら生きるのは結構しんどい。そんなあなたにビタミンF。AとかBとかCとかも大事なのだが、Fほと大事なものはない。

 

四十歳手前の男性にオススメの一冊だが、老若男女が読んでも何かしら感じるものがあると思う。

 

 
すっごい効くよ。
 

 

強運の持ち主/瀬尾まいこ

元OLが営業の仕事で鍛えた話術を活かし、ルイーズ吉田という名前の占い師に転身。ショッピングセンターの片隅で、悩みを抱える人の背中を押す。父と母のどちらを選ぶべき?という小学生男子や、占いが何度外れても訪れる女子高生、物事のおしまいが見えるという青年…。じんわり優しく温かい著者の世界が詰まった一冊。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

話術と技術を行使する占い師の物語。

 

占い師を別次元のすごい存在だと思っていたのだけれど、どうやら一概にそうではないみたいだ。占いに来た人は、大抵何か不安を持ち、それを解消するために来ている。だからこそ、大事なのはその人にプラスになるようなことを告げ、笑って帰っていってもらうことなのだ。知識ではなく、トークスキル、観察力、洞察力という技術で占うルイーズ吉田は、やってきたお客さんの背中をどんどん押していく。

 

例え占いが外れたとしても問題はない。だってみんな満足そうな顔をしているもの。

 

 
ポン酢をつけて、さらりといけるような物語。
 

 

夢をかなえるゾウ水野 敬也

「お前なぁ、このままやと2000%成功でけへんで」ダメダメなサラリーマンの前に突然現れた関西弁を喋るゾウの姿をした神様“ガネーシャ”。成功するために教えられたことは「靴をみがく」とか「コンビニで募金する」とか地味なものばかりで…。ベストセラー『ウケる技術』の著者が贈る、愛と笑いのファンタジー小説。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

啓発本のような小説のような物語。

 

わちゃわちゃとした僕と破天荒なガネーシャのやり取りについ頬を緩ませながらも、あ、じゃあちょっとだけ課題をやってみようかなぁ、という気になってきたので、『ただでもらう』という課題をやってみたところ、これがなかなか難しく何ももらえず。仕方がないのでパン屋さんでパンの耳を貰って帰った。

 

悲しい思い出がまた一つ増えた。

 

 
行動することが大事。
 

 

漁港の肉子ちゃん/西 加奈子

男にだまされた母・肉子ちゃんと一緒に、流れ着いた北の町。肉子ちゃんは漁港の焼肉屋で働いている。太っていて不細工で、明るい―キクりんは、そんなお母さんが最近少し恥ずかしい。ちゃんとした大人なんて一人もいない。それでもみんな生きている。港町に生きる肉子ちゃん母娘と人々の息づかいを活き活きと描き、そっと勇気をくれる傑作。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

肉子ちゃんから勇気をもらう物語。

 

肉子ちゃんは人格者というわけではないし、正しく生きているわけではない。それなりに間違った生き方をしているし、生まれ変わったら肉子ちゃんになりたいかと言われると、絶対に嫌だ。けれど、肉子ちゃんはみんなに愛され、それ故に悲劇めいたことも起きてしまうけれども、肉子って愛称だけれど憎めない。

 

ということで、僕も肉子ちゃんを見習い、いびきを変えることにしようと思う。どうにか頑張って「すごおおおおい!」といういびきに到達してみせる。

 

 
すごおおおおい!
 

 

また、同じ夢を見ていた/住野 よる

「人生とは和風の朝ごはんみたいなものなのよ」小柳奈ノ花は「人生とは~」が口癖のちょっとおませな女の子。ある日、彼女は草むらで一匹の猫に出会う。そしてその出会いは、とても格好いい“アバズレさん”、手首に傷がある“南さん”といった、様々な過去を持つ女性たちとの不思議な出会いに繋がっていき―。大ベストセラー青春小説『君の膵臓をたべたい』の住野よるが贈る、幸せを探す物語。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

不思議な出会いが幸せの後押しをしていく物語。

 

夢は所詮夢かもしれないけれど、今生きている現実に影響を与えるものなのかもしれない。小学生にしては大人びている小柳奈ノ花。同級生から見れば、自分たちと少し違っている奈ノ花が怖い存在だったのかもしれないし、ただ単にいけすかない存在だったのかもしれない。そんな爆弾のような彼女をそっと包み込んだ夢は、とても優しく奈ノ花に寄り添う。

 

その夢たちを奈ノ花には、いつまでも忘れないでいてほしい。

 

 
奈ノ花がどうなっていくのかは薔薇の下で。
 

 

デッドエンドの思い出/よしもと ばなな

つらくて、どれほど切なくても、幸せはふいに訪れる。かけがえのない祝福の瞬間を鮮やかに描き、心の中の宝物を蘇らせてくれる珠玉の短篇集。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

人生に行き止まりなんかない、と思わせてくれる短編集。

 

人生は紆余曲折。どこへ向かっているのかわからぬ道をくねくねうねうね曲がりに曲がり、辿り着いたのは行き止まり。そういう人生のつらい時期を、筆者は切り取り本作に貼り付ける。ペタリと貼られた短編たちは、ふんわりしていて可愛らしい印象を受けるが、つらいものはつらい。けれど、大丈夫。行き止まりなんて壊してしまえばいい。その先は幸せに通づる近道なのかもしれないのだから。

 

生きていると、辛かったり、刺々しくなったりもするけれど、そうなった時、僕はまた、本作を読みたいと思う。

 

 
週一で読むことになるかもしれない。
 

 

カラフル/森 絵都

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。不朽の名作ついに登場。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

自分の過ちを思い出す物語。

 

人生はほとんど辛いことばかりで構成されているのかもしれない。だが、それは本当に辛いことなのだろうか? 少しだけ違う角度から見てみると、ひょっとすると全然たいしたことではないのかもしれない。

 

人生という一種のホームステイを真のように、とにかく我武者羅に生きていくこと。それが幸せになる第一歩なのではないか、と思えた。

 

 
人生にナビはいらない。 

 

かがみの孤城/辻村 深月

どこにも行けず部屋に閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然、鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、似た境遇の7人が集められていた。9時から17時まで。時間厳守のその城で、胸に秘めた願いを叶えるため、7人は隠された鍵を探す―(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

現実世界に打ちのめされた7人の鏡の世界での邂逅の物語。

 

どうしようもなく弱ってしまった時、僕は背中を、ぽん、と押してくれる何かに期待をする。現実世界の辛さや葛藤は容赦なく押しつぶしてくるし、叩き潰されることもあるだろう。だが、彼ら7人は助け合える。それは回りくどいし、まやかしであるかもしれない。それでも、きっと助け合うことができるのだと思えてならない。

 

例え、うまくいかなかったとしても、彼らはもう大丈夫だ。きっと強く生きていける。そう思わせてくれるような、前向きな一冊だ。

 

 
子どもの痛みは大人にはわかりにくいものである。
 

 

おまじない/西 加奈子

さまざまな人生の転機に思い悩む女子たちの背中をそっと押してくれる魔法のひとこと―。著者の新境地をひらく10年ぶりの短編集。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

そっと背中を押してくれるおまじないのような短編集。

 

孫係』という物語がある。小学生の頃、○○係というのをクラスごとに設けていた。黒板係であれば黒板を消し、保健係であればみんなにうがいをさせたり、いきものがかりであれば「ありがとう」と歌う。それを、日常でも取り入れてみてはいかがでしょうか、という画期的な名案を訴えた物語だ。なるほど、頷くしかない。生きることは全て係で括れるのだ。これは強力なおまじないである。

 

生きていると大変なことばかりだけれど、そんな時は係になってみればいいのではないだろうか。人間係というやつに。

 

 
背中を押してくれる短編集。
 

 


 


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