PON!と宴





悪夢を見たいのであれば『ティンカー・ベル殺し』で見られるかもしれませんよ

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管理者:宴
ところで、『働かないで、何なのかよくわからないスイッチを定期的に押すだけで生きられないかな、という妄想』と『ネヴァーランド』って…夢の国だよね!
 

 

どうも、働きたくないけどよくわからないスイッチも押したくない宴です。

無償の愛を提供してくれるあしながおじさんを募集しています。

 

さて、そんなわけで今回は『〈メルヘン殺し〉シリーズ第4弾|悪夢を見たいのであれば『ティンカー・ベル殺し』で見られるかもしれません』をお届けいたします。

 

 

 

悪夢を見てしまいました

 

はぁ…

あ、すいません。

聞こえてしまいましたか? ため息。

 

…いやね、最近、すんごい悪夢を見てしまいまして。

 

そのせいで毎日寝不足になってしまったんです。

まぁ、元々寝つきがいい方ではないんです。

でも、ここまでじゃなかったんですよ。

今まで現実世界に影響を及ぼすようなことは1度もなかったんです。

 

…え、どんな夢かって?

いやいや、訊いてきますねー。

夢の話って大抵は恥ずかしいものなんですよー。

それを正々堂々と訊いてくるなんて…

 

言うつもりはなかったのですが、そんなに訊いてくるのならば、言っちゃおっかなぁ。

 

ちょっと悪夢すぎますし、気がおかしくなったと思われても何なので、あまり言いたくなかったのですが…

ここだけの話ですよ?

内緒ですよ?

 

それはね…

ネヴァーランドの夢なんです。

 

ネヴァーランドの悪夢

あ、今、はぁ? って顔したでしょ?

見てましたよ。

やめてください、傷つくんで。

冬に凍った水たまりぐらい心が壊れやすいんですから。

 

あのね、ひょっとして何か勘違いしてませんか?

ネヴァーランドをどんな所だと思われているのですか?

 

ああ、なるほどなるほど。

夢の国だと。

幸せを絵に描いたような国だと。

またの名をワンダーランドだと。

そう思っていらっしゃると。

なるほどなるほど。

 

…ちゃんちゃらおかしいわ!

ネヴァーランドはね、血を見ない日はないんじゃないかと思えるぐらいに血生臭い場所なんですよ!

幸せなんて一個も落ちちゃいないんですよ。

 

…それもこれも全部あいつのせいなんですけどね。

 

本当は怖いピーター・パン

あ、ひょっとして…

ネヴァーランドに幻想を抱いていたということは、ピーター・パンのことも子どもの味方であり、優しさの権化だと思っているクチですか?

ふざけないでください!

 

あいつこそが全ての元凶なのです。

子どものような無邪気さで人を殺し、我こそがルールだと言わんばかりにネヴァーランドを跋扈。

それにめちゃくちゃ強いから誰も意見できないし、逆らえない。

 

もうね、傍若無人とはピーター・パンのために作られた言葉なんじゃないかなってぐらいにスーパー傍若無人なんです。

ドラクエで言ったら魔王クラスですよ。

ああ、もう、勇者はいつ現れてくれるんですか!

 

あああああ…思い出しただけで震えてしまいました。

僕もいつ殺されるのかわかったものではありません。

 

最近、眠るのが怖いです…

本当にもうどうしたらいいのでしょうか…?

 

あいつも夢を見てる?

あとね、気になることがありまして。

これは気のせいなのかもしれないのですが、ひょっとして夢の中のあいつ…

現実世界のあいつなんじゃないかって…!

 

あ、ごめんなさい。

紛らわしい言い方をしてしまいましたね。

 

あれはちょっと前の出来事なんですけど、あいつがね、僕の知り合いである『あいつ』って奴が「ネヴァーランド…」って、ぼやいていたんですよ。

だから思わずビクッとしちゃって。

 

まぁ、でも、たまたまかな。

たまたまネヴァーランドって言っちゃっただけかな。

ネヴァーランドって言っちゃうたまたまに僕は共感を覚えませんが、たまたまなのかなって。

 

ところがあいつね、パン屋の前でビクッとしたんですよ。

え、なになに?

何でビクッとしたの?

と不審に思ってパン屋の看板を見ると…

その店『ピーター・パン』っていうパン屋さんだったんです。

 

その時のあいつの顔…

まるで人殺しを見つけてしまったかのように怯えていました。

まさか、あいつもネヴァーランドの夢を見ている…?

 

いやいや、まさかね…

そんなことあり得ない…

 

 

ティンカー・ベル殺し|小林泰三

そんな物語がここにあります。

残酷 10/10点
ドキドキ /10点
ハラハラ /10点
切ない /10点

 

本作がおすすめな人
  • 残虐な物語が読みたい人
  • ピーター・パンが大好きな人
  • 最近、夢の中で蜥蜴になっている人

 

みなさんはピーター・パンを知っていますか?

 

ああ、そうなんですね。

それはちょうどよかったです。

 

本作は子どもの夢を打ち崩すような血なまぐさいネヴァーランドそのものです。

 

ピーター・パンは永遠の子どもであり、子どもの味方。

そして、ネヴァーランドは夢の国。

 

そんな幻想は捨ててください。

そして、真実を見てください。

 

原作のピーター・パンは恐ろしい存在なのです。

翻訳次第ではありますが、子どもを殺していたのではないかという描写もあるようなのです。

 

ここにはハラハラさせてくれる真実があります。

残虐非道なピーター・パンが巻き起こす地獄絵図をどうぞご覧ください。

 

そして、ティンカー・ベルを殺したのは一体誰なのか。

意外な真実に胸やけをおこしてください。

 

それにしても、アリス殺しにクララ殺しにドロシイ殺しと、筆者である小林泰三さんは今までにもいろんなメルヘンを殺してきましたが…

メルヘンに何か恨みでもあるのでしょうか?

 

あ、ひょっとしてあれですかね。

メルヘンに彼女でも寝取られたんですかね。

 

…それとも、親の仇?

 

心に残った言葉・名言

友達を食べてはいけないんだよ

 

あなた、遺体を食べたのね

 

今日何回唾を飲み込んだとか、今日何回瞬きをしたとか、今日何回息をしたとか、答えられるか? それと同じで殺した妖精の数なんかいちいち覚えちゃいない。

 

死ぬってことは物凄い大冒険なんだぞ!

 

それでは本日はこのへんで。

ご覧いただきありがとうございました。

管理者:宴
またのお越しをお待ちしております。
 

 

 


 


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