どうも、こんばんは。
寺地はるなさん大好きっ子の宴です。
今回は寺地はるなさんの作品がおもしろくて「やばい、こんなに優しくされたの生まれた日以来かもしれない…」と感動に至ったので、厳選した6冊を、誠に勝手ながらご紹介させていただこうと思う。
それではやってみよう。
寺地はるなさんの読んでおくべき傑作 6選
世は戦国時代だ。
社会はもっぱら殺伐としている。
いつ誰がどこでどんな牙を向いて襲いかかってくるのか、わかったものではない。
辛い、しんどい、厳しい。
そんな世に一生懸命に根をはやそうとしているわけだが、たまには癒されたい。
そんな時に僕が読みたくなるのが、寺地はるなさんの小説だ。
寺地はるなさんが描く物語はとにかく優しさと温かさで溢れていて、とくに厳しさや苦しさに効能がある。
下呂温泉もびっくりしていることだと思う。
そして、何より勇気をもらえる。
僕はよく他人から「空気が読めないね」と笑顔で言われる。
その笑顔を血の色に染めてやろうかと思うこともあるが、空気が読めてない気がするので「はは…」とかわしている。
でも、本当は血の色に染めたい。
空気を読めない人は、人の顔を血の色に染めても構わない、という法律改正を待っている。
そんな僕だが、ある日読んだ寺地 はるなさんの「雨夜の星たち」には勇気づけられた。
これはこれでいいんだ、と思えた。
改めて物語の力を思い知った瞬間だ。
日常の辛さ、しんどさを感じている人。
癒されたい、勇気づけられたいと願ってやまない人たちは、ぜひとも寺地はるなさんの作品をおすすめする。
ということでお待たせした。
僕が厳選した寺地 はるなさんのおすすめ6冊を紹介していこう。
では、どうぞ。
雨夜の星たち
<あらすじ>
三葉雨音は他人に感情移入できない26歳。同僚星崎くんの退職を機に、仕事を辞め移動手段のないお年寄りの病院送迎や雑用をする「しごと」をはじめる。他人に関心がないのは、相手のことをわかった気になりたくないからじゃない?文芸界の注目著者が「めんどうな人」の機微を描く!(「BOOK」データベースより)
冒頭でも書いたが、僕はよく「空気が読めないね」と言われるorそういう顔をされる。
なので、いつの間にか空気を読むことに必死になっている自分がいたのだが、本作を読んで、ガツン! とぶん殴られてしまった。
そうか、空気って読むものやない!
吸うものや!
読む必要ないやんか!
と、気づいたのだ。
それからの僕は空気が読めなくとも気にせず強く逞しく成長していった。
のだが、それはまた別のお話。
本作は三葉 雨音の物語。
彼女は空気を読まない。
いや、読む気がない。
それでも自分を貫いて生きている…!
そこにシビれる!あこがれるゥ!
空気が読めない人、空気を読むことに必死になっている人は一度、三葉 雨音にぶん殴られてみるといい。
(作中に三葉 雨音が誰かをぶん殴った描写はない。僕が勝手に殴られたと表現しているだけである。)
架空の犬と嘘をつく猫
<あらすじ>
空想の世界に生きる母、愛人の元に逃げる父、その全てに反発する姉、そして思い付きで動く適当な祖父と比較的まともな祖母。そんな家の長男として生まれた山吹は、幼い頃から皆に合わせて成長してきた。だけど大人になり彼らの“嘘”がほどかれたとき、本当の家族の姿が見えてきてー?破綻した嘘をつき続けた家族の、とある素敵な物語!(「BOOK」データベースより)
どうでもいいのだが、この作品のタイトルを思い出す時に、犬か猫か架空なのか何が嘘なのかこんがらがって「犬と嘘つきな架空の猫」とか奇妙なタイトルが現れることがある。
僕だけなのだろうか?
まぁ、そんなことはともかく本作のおもしろさは架空でも嘘でもない。
もちろん犬でも猫でもない。
タイトル通り「嘘」がテーマとなっている本作。
家族たちそれぞれがどんな嘘をついていたのか。
それがどれほどの哀しみに満ちているのか。
主人公・山吹の成長につれ、明かされていく嘘に胸が締め付けられて仕方がない。
嘘はいろんな理由でつくものだが、こんなに辛くてしんどい嘘は初めてだ。
はたして、山吹と家族たちはどんな結末を迎えるのか?
最後までワクワクしてしまう素敵な物語であった。
カレーの時間
<あらすじ>
僕の祖父には、秘密があった。終戦後と現在、ふたつの時代を「カレー」がつなぐ。辛くて旨い、絶品“からうま”長編小説。(「BOOK」データベースより)
僕は現代のお話メインで、合間に昭和(過去)のお話が混ざる。
そんな小説がカレーぐらいに大好物。
というのも、昭和という時代は、僕には体感することができない時代だ。
出来事などは後からでも学べるが、体感しなければ学べなかったこと、感じなかったこと、人生観などがある。
それを現代と比較して、知れるのはとても為になるのだ。
所謂、頑固ジジイなるものが世間を賑わした時があったが、何故頑固ジジイになってしまったのか。
本作を読んで、少しだけわかった。
2つの時代が混ざり合ったまさにカレーのような時間。
どうぞ、美味しくお召し上がっていただきたい。
どうしてわたしはあの子じゃないの
<あらすじ>
中学の同級生だった男女3人。憧れ、嫉妬、後悔…伝えられなかった言葉は、卒業前に書いた手紙に込められた。30歳の今、あの日の手紙を読むことになって―。今最注目の著者がただ一人のあなたへ贈る感動の物語。(「BOOK」データベースより)
個人的には寺地はるなさんの最高傑作。
「どうして僕は寺地はるなさんじゃないの」と悔しくなってしまった。
そんなことはさておき、本作は本当に痺れさせてくれる。
まず、僕は青春が大好き。
おにぎりの具で1番好きなのは青春。
というように、頭がおかしくなるぐらい好きなのだが、本作はもうドンピシャ。
まだ、未熟な青春時代に抱えていた憤懣、想い。
言葉にすれば、それはまさに「どうしてわたしはあの子じゃないの」。
中学の同級生だった男女3人の心の中が交錯していく様子は、もう青春としか言いようがないぞバカやろー。
どうしてわたしはあの子じゃないの? と1度でも思ったことがある人にはおすすめの1冊だ。
声の在りか
<あらすじ>
「こんなところにいたくない」パート帰りの希和が見つけたのは、小学四年生の息子・晴基とそっくりの筆跡で書かれた切実なメッセージだった。本人に真意を問いただすことも夫に相談することもできない希和は、晴基が勝手に出入りする民間学童『アフタースクール鐘』で働きはじめる。マイペースな経営者・要や子どもたちに振り回されながらも、希和はいつの間にか自分の考えを持たない人間になってしまっていたことに気付く。誰かからの受け売りではなく、自分の言葉を取り戻すために奮闘する女性を描いた、大人の成長小説!(「BOOK」データベースより)
ハッとさせられた率No.1の小説といっても過言ではない。
ハッとして!Goodな小説だ。
自分の声は自分のものと思っていたけれど、それは本当にそうなのか?
誰かの言葉に引っ張られたものなのではないか?
じゃあ、自分が本当に思っていること、本当の声はどこにいっちゃったの?
どこにあるの?
ということに気づける物語になっている。
そういうことを考えたこともなかったので、衝撃を受けたし、寺地 はるなさんの着眼点はすごい! と感嘆した。
自分の声の在りかをお探しの方はぜひとも読んでみてほしい。
本作が自分の声を見つけられるきっかけになるかもしれないよ。
川のほとりに立つ者は
<あらすじ>
新型ウイルスが広まった2020年の夏。カフェの店長を務める29歳の清瀬は、恋人の松木とすれ違いが続いていた。原因は彼の「隠し事」のせいだ。そんなある日、松木が怪我をして意識を失い、病院に運ばれたという連絡を受ける。意識の回復を待つ間、彼の部屋を訪れた清瀬は3冊のノートを見つけた。そこにあったのは、子供のような拙い文字と、無数の手紙の下書きたち。清瀬は、松木とのすれ違いの“本当の理由”を知ることになり…。正しさに消されゆく声を丁寧に紡ぎ、誰かと共に生きる痛みとその先の希望を描いた物語。(「BOOK」データベースより)
川のほとりに立つ者は…
者は…何なのー!?
と気になってしまう本作はミステリー風味。
川のほとりに立つ者は…に続く言葉はなんと…
それはみんなの目で直接ご確認いただければと思う。
先ほどミステリー風味と言ったが、血生臭いものは何もなく、やっぱり優しいし、大事なことを考えさせてくれる。
自分の当たり前と他人の当たり前は違う。
勝手に他人のことを「こうだ」と決めつけるのはよろしくない。
人と生きていくのはしんどいこともあるけれど、やっぱり最後にあるのは希望。
寺地 はるなさんは僕にとって、学校の先生よりもたくさんのことを教えてくれる。
寺地はるな先生って呼んでもいいかな?
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ということで、今回は『寺地 はるなさんの読んでおくべき傑作 6選』を紹介しました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!