おすすめミステリー小説10選

 管理人:宴
ご来訪に感謝。
ところで、こんなことを思う時がないだろうか?
 

 

  • ミステリーが好き。
  • ミステリー小説が読みたい。
  • おすすめの小説を知りたい。

 

ちょうどよかった!

今回は『おすすめミステリー小説10選』を紹介しよう。

 

 

 

 

おすすめミステリー小説10選

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世の中にはミステリーがいたる所に転がっている。

 

そこら辺に落ちているのが、石なのかミステリーなのか、もう上手いこと判断がつけられないぐらいである。一体、どの作品が面白いのか、ハラハラさせてくれるのか、ドキドキさせてくれるのか。はたして。

 

というわけで、今回は『おすすめミステリー小説10選』をご紹介。

 

※なお、今回は『ミステリー』『ミステリ』を含めた広い定義で面白いと思った作品を選んでいるのであしからず。

 

 

ハサミ男/殊能 将之

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。三番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。「ハサミ男」は調査をはじめる。精緻にして大胆な長編ミステリの傑作。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

猟奇殺人鬼が思いがけない殺人に出会う物語。

 

数いるサイコキラーの中でも、僕はハサミ男に夢中である。ご飯を食べるかのように当たり前に死を日常に取り入れたり、現実か幻覚なのか曖昧に揺れる世界観は他のサイコキラーと一線を画している。

 

そんなハサミ男に僕は騙され、虜にさせられてしまった。時代が時代ならば、ハサミ教なる新興宗教をおこしていたことであろう。

 

 
最初から騙されていた。 

 

ディスコ探偵水曜日/舞城 王太郎

迷子専門の米国人探偵ディスコ・ウェンズデイは、東京都調布市で、六歳の山岸梢と暮らしている。ある日彼の眼前で、梢の体に十七歳の少女が“侵入”。人類史上最大の事件の扉が開いた。魂泥棒、悪を体現する黒い鳥の男、円柱状の奇妙な館に集いし名探偵たちの連続死―。「お前が災厄の中心なんだよ」。ジャスト・ファクツ!真実だけを追い求め、三千世界を駆けめぐれ、ディスコ。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

ついにここまできてしまったか…と感慨深くなる物語。

 

あれ、今何を読んでいるのだ? と自問自答を繰り返しながらも、文章が僕を推し進めていく。これはカオスだ、カオスの極みだ。混沌としながらも、最後まで突き進んでいく物語を作り出せる筆者の技術と精神力は並大抵のものではないはずだ。

 

意図的に作り出したカオスなのか、それとも自然とカオスになったのかはわからないが、筆者は常人の域の遥か高みに達してしまったのだと思う。

 

 
カオスを超えたカオス。 

 

medium 霊媒探偵城塚翡翠/相沢 沙呼

推理作家として難事件を解決してきた香月史郎は、心に傷を負った女性、城塚翡翠と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていた―。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

霊視と論理が色鮮やかに写るけれど、実はグレーだった物語。

 

霊媒によって犯人を暴き、推理作家が上手いこと肉付けをして論理的に解明していく。このコンビ最強だな、と爽快感を感じたミステリーだった。が、僕はただただ騙されていた。その爽快感は詐欺だったのだ。なんてことだ。どういうこと、どういうこと? と訝るのも束の間、そこには悲しい嘘があって、単純なミステリーにはない悲哀があった。

 

どうやら霊媒探偵の悲しみは奇術でも消せなかったようだ。

 

 
予想外の驚き!
 

 

『吾輩は猫である』殺人事件/奥泉 光

時は一九〇六年、魔都・上海。あの「猫」は生きていた―「吾輩」の主人・苦沙弥先生殺害事件の謎を解くために、英吉利猫のホームズ、ワトソンも加わり、猫たちの冒険が始まる。夏目漱石『吾輩は猫である』でおなじみの寒月、迷亭、東風、そして三毛子、さらには宿敵・バスカビル家の狗も登場。謎が謎を呼ぶ超弩級の猫ミステリー。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

夏目漱石『吾輩は猫である』の続編の物語。

 

名もなき猫の飼い主が殺された。名もなき猫と愉快な仲間たちはその真相に近づいていく。あの伝説的な文豪の小説を豪胆に、そして続編として描くのには一筋縄ではいかないしんどさがあっただろうに、それを書き切る力強さには感服してしまう。さらに言えば、悪友に、これ夏目漱石が書いた続編だよ、と言われれば、僕はあっさり騙されてしまうぐらい違和感のない漱石感。そこに加えられたミステリー。とんでもないケミストリーが、本作の中で巻き起こっている。

 

読み応えたっぷりの名無しの猫の冒険譚に僕の心は踊り狂ってやまない。

 

 
あの苦沙弥先生が…! 

 

アリス殺し/小林 泰三

最近、不思議の国に迷い込んだアリスという少女の夢ばかり見る栗栖川亜理。ハンプティ・ダンプティが墜落死する夢を見たある日、亜理の通う大学では玉子という綽名の研究員が屋上から転落して死亡していた―その後も夢と現実は互いを映し合うように、怪死事件が相次ぐ。そして事件を捜査する三月兎と帽子屋は、最重要容疑者にアリスを名指し…邪悪な夢想と驚愕のトリック!(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

不思議の国のアリスと現実世界がリンクしている物語。

 

会話文が多いのだけれど、その作風が不思議の国と現実世界を違和感なく繋げている。最初は訝って読んでいたものの、途中からはすっかりはまってしまった。中毒性のある世界観である。

 

不思議の国のアリスの予備知識があれば、より楽しめるかもしれない。

 

 
不思議の国のミステリー。 

 

倒立する塔の殺人/皆川 博子

戦時中のミッションスクールでは、少女たちの間で小説の回し書きが流行していた。蔓薔薇模様の囲みの中に『倒立する塔の殺人』とタイトルだけ記されたその美しいノートは、図書館の書架に本に紛れてひっそり置かれていた。ノートを手にした者は続きを書き継ぐ。しかし、一人の少女の死をきっかけに、物語に秘められた恐ろしい企みが明らかになり…物語と現実が絡み合う、万華鏡のように美しいミステリー。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

戦争末期から戦後を背景とした少女たちの物語。

 

本作は優しく残酷であるが、不思議と居心地がよく、3泊4日のつもりが一週間滞在してしまった気分だ。長期滞在中、僕は強く気品のある少女たちに出会った。時代背景を顧みると、そこには辛く厳しい現実があるはずなのに、彼女たちはむしろ飄々としている。現実におきた事件、そして、『倒立する塔の殺人』と書かれたノート。これらが交互に描かれ、物語は真実へと、幻想的な雰囲気のまま、まっしぐらに進んでいく。

 

優しくも厳しい少女たちの世界観を堪能できる一冊だ。

 

 
幻想的なミステリー。
 

 

透明人間は密室に潜む/阿津川 辰海

透明人間による不可能犯罪計画。裁判員裁判×アイドルオタクの法廷ミステリ。録音された犯行現場の謎。クルーズ船内、イベントが進行する中での拉致監禁―。絢爛多彩、高密度。ミステリの快楽を詰め込んだ傑作集!(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

お腹いっぱいにミステリを堪能できる傑作集。

 

クルーズ船内のミステリイベントの物語がある。そこで起きたもう一つのミステリの、どうなるんだ、どうなるんだ、という鼓動の高鳴りで、僕はクライマックスを迎えそうになった。 時間と共に進行していくミステリイベント。その謎と監禁生活。やがてそれらが合流した時、物語と僕はクライマックスを迎える。その瞬間、僕は盛大なサプライズをされ、隠れていたみんながクラッカーを鳴らしまくっているような心境だった。 うわああ、ありがとう! と筆者に言いたい。こんな素晴らしいミステリを僕に送ってくれて。

 

物語は更なるサプライズも用意してあって、もう僕のお腹はパンパンである。

 

 
涙サプライズ。 

 

向日葵の咲かない夏/道尾 秀介

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

錯覚していた物語が壊れていく物語。

 

僕は常日頃から小説は狂っていれば狂っている程面白いと唱えてきたのだが、本作の狂いぶりはひどく絶妙に心を揺さぶってくる。普通のミステリだと思いきや、物語が壊れていく瞬間のあの恍惚感は、何ものにも代えがたい。

 

最後の最後まで油断ができない一冊だ。

 

 
ほれぼれする物語。 

 

儚い羊たちの祝宴/米澤 穂信

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

バベルの会を中心に据えた上流階級たちの物語。

 

小説は狂っていれば狂っているほどに面白い。本作の背景には上流階級という環境がある。だからこそ、諸君、上流階級はこう狂うのだよ、といったお手本のような狂気は違和感なく、すんなりと酔いしれられる。

 

本格ミステリを求めている方には物足りない部分があるかもしれない。が、個人的には狂ったダークファンタジーが大好きなので、これだよ、これ、求めていたのはこれなのだよ、とかつてない高揚に身震いした一冊だった。

 

 
ぶるぶる。 

 

神様ゲーム麻耶 雄嵩

小学四年生の芳雄の住む神降市で、連続して残酷で意味ありげな猫殺害事件が発生。芳雄は同級生と結成した探偵団で犯人捜しをはじめることにした。そんな時、転校してきたばかりのクラスメイト鈴木君に、「ぼくは神様なんだ。猫殺しの犯人も知っているよ。」と明かされる。大嘘つき?それとも何かのゲーム?数日後、芳雄たちは探偵団の本部として使っていた古い屋敷で死体を発見する。猫殺し犯がついに殺人を?芳雄は「神様」に真実を教えてほしいと頼むのだが…。(「BOOK」データベースより)

 

感想書評

神様に翻弄される小学生の物語。

 

全知全能の神様に不可能はないのだけれど、手を貸してくれるかどうかは別問題。そもそも本当に神様なのか確かめるすべもない。徹底して小学生というものを描いた物語が作り出した残酷な真実と疑心暗鬼は、僕をワクワクさせたけれど、芳雄は容赦なく打ちのめされていく。

 

これは神の仕業? それとも運命? 意味の分からない真実に芳雄は静かに眼を閉じるしかなかった。

 

 
神様は意地悪だ。 

 


 


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