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【ネタバレなし】末永くしあわせに暮らすためには|ルーシー・ヴァインさん『ほんと、めちゃくちゃなんだけど』 書評・感想文と心に残った言葉・名言

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ご覧いただきありがとうございます。

本と宴へようこそ。

管理者:宴
ところで、『実は同僚が、いとこの甥の恋人の親友のはとこのおじさんと不倫関係だった女性と知らされた時』と『めちゃくちゃ』って…何が何だかわからないよね!
 

どうも、宴です。

人生は平穏なのが一番ですよね。でも、たまにはめちゃくちゃもいいと思います。幸せに暮らしていくためにはめちゃくちゃなのも必要なのかもしれませんよ。

 

ということで、今回はルーシー・ヴァインさんの『ほんと、めちゃくちゃなんだけど』をご紹介させていただきます。

 

 

 

 

ほんと、めちゃくちゃなんだけど/ルーシー・ヴァイン/森信太郎

あらすじ

バレンタインデー当日、初デートの相手が現れない。友人たちから「大丈夫?」のメッセージ、十一件。エレノア・ナイト、二十九歳。絵文字だけで会話する女、ついに苦手な電話をかける…。ミレニアル世代のヒロイン、爆誕!(「BOOK」データベースより)

滅茶苦茶 10/10点
ドキドキ /10点
感動 /10点
切なさ /10点
読みやすさ /10点
総評 /10点

 

書評・感想文

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末永くしあわせに暮らしましたとさ

「末永くしあわせに暮らしましたとさ」っていう一文。これよく耳にしますよね。

 

でもです。そんなナレーションみたいな一言で人生も幸せもまとめられるなんてまっぴら! そういう怒りや疑心が本作『ほんと、めちゃくちゃなんだけど』には漂っていて、もうほんと、めちゃくちゃです。

 

ほんと、めちゃくちゃ

一番のめちゃくちゃはやはり主人公、エレノア・ナイト。彼女の語りで物語は進んでいきますが、この勢いがほんと、めちゃくちゃでたまりません。もっと、もっと! といった具合に物語に引っ張られていきます。

 

物語の合間に父の謎の小説が挿入されていたりするところもほんと、めちゃくちゃですが、妙なアクセントになっていておもしろくもあります。

 

みんなめちゃくちゃ

そして、クライマックスに差し掛かるとふと、思うのです。めちゃくちゃって何だろう? と。

 

主人公は確かにめちゃくちゃですが、それは結婚して、子どもを産み、はい、完成です、幸せ、というフィルターから覗いた場合。

 

彼女には彼女の幸せがあって、そのフィルターで他人を覗いてみると、案外みんなめちゃくちゃなのかもしれません。作中でも、そのめちゃくちゃが一部垣間見えます。

 

それならば、どうせめちゃくちゃになるのが人間の定めなのであれば、めちゃくちゃに生きてみたい。そんなことをめちゃくちゃ思える小説でした。

 

よーし、めちゃくちゃ末永くしあわせに暮らすぞ! っと。

 

 

心に残った言葉・名言

一目惚れこそがあらゆる「末永くしあわせに暮らしましたとさ」への鍵だから。

管理者:宴
しあわせへの鍵は人それぞれ! 

 

ソフィー、二十二歳のとき、二十四時間以内に三人の男と寝た女(その年は世界尻軽選手権の開催年だったのだ)。ソフィー、かつて乳首の接写を送ってきて、UFOだって信じ込ませようとした女。

管理者:宴
世界尻軽選手権ってどこでやってるの!?
 

 

「誰かを見つけなきゃなんてことはないし、わたし、一人で大丈夫だから。ソフィー、彼氏探しはね、この世でいちばん大事なことじゃない」

管理者:宴
自分のいちばん大事なことを人に押し付けちゃいません。 

 

「女がヤバいなんて、マジでは思ってないよ。男よりマシなのは確実だしさ。俺らもみんなヤバいじゃん? 人はみんなイカれてるんだよ」

管理者:宴
イカれてるぐらいが丁度いい。 

 

誰もしあわせじゃないの、人生そうなってないの。あんたもなんとかやって、苦しみの中で死ぬのよ。

管理者:宴
苦しすぎると逆にしあわせな気持ちになるかも! 

 

「そりゃそうでしょ。やりたいことはなんでもできるよ。しあわせになれることなら、なんでもね」

管理者:宴
人間、やりたいことをやるのが一番!
 

 

 

最後に

管理者:宴
今回はルーシー・ヴァインさんの『ほんと、めちゃくちゃなんだけど』を紹介してきました。
 

末永くしあわせに暮らしたい人、乳首の接写を送ってUFOだと言い張ったことがある人、ほんと、めちゃくちゃな人にはおすすめだから、ぜひ読んでみてね。

 

それでは本日はこのへんで。

ご覧いただきありがとうございました。

管理者:宴
またのお越しをお待ちしております。