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【ネタバレなし】消失と透明人間がリンクする|白河三兎さん『角のないケシゴムは嘘を消せない』 書評・感想文と心に残った言葉・名言

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ご覧いただきありがとうございます。

本と宴へようこそ。

管理者:宴
ところで、『世界一ピンクのベストが似合う筋肉質な芸人さんの代表的なギャグ』と『ケシゴム』って…カスがいっぱい出るよね!
 

どうも、宴です。

ケシゴムって便利ですが、春日...あ、カスがいっぱい出ちゃって困ることってありますよね。もしも、ケシゴムが嘘を消せるとしたならば、どれだけのカスが出てしまうのでしょうか。

 

ということで、今回は白河三兎さんの『角のないケシゴムは嘘を消せない』をご紹介させていただきます。

 

 

 

 

角のないケシゴムは嘘を消せない/白河三兎

あらすじ

兄/信彦ー「しばらく家に泊めてよ」「無理」突然上京してきた妹のお願いを、俺は瞬殺するしかない。なぜならウチには…透明人間の恋人が住んでいるから。妹/琴里ー隣を歩いていた彼氏が忽然と消えた。見つけ出して殴らなきゃ、私の初恋は終われない!…でも、どうやってアイツは“消失”したんだろう?兄妹の恋路はいつしか重なり、新たな謎を孕んでいく。疾走!迷走!先の見えない恋と人生の行方は。(「BOOK」データベースより)

消失 10/10点
ドキドキ /10点
感動 /10点
切なさ /10点
読みやすさ /10点
総評 /10点

 

書評・感想文

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透明人間は人類の夢です。大人気漫画『ワンピース』出演のサンジくんも語っていたように(スリラーバーグ編参照)、誰もが一度は夢見る禁断の願いであります。

 

ところがです。いやいや、待ってくれ、透明人間にも苦悩はあるのだ、そんな簡単に透明人間になりたいだなんて、なんと破廉恥なの! と声を上げた小説があります。

 

それが白河三兎さん『角のない消しゴムは嘘を消せない』でございます。妹と兄の視点を交互に繰り返しながらも、いつの間にか壮大な展開へと発展していく、切ない恋愛小説でもあり、ハラハラドキドキの透明人間と消失のファンタジーでもある一冊です。

 

妹の彼氏の消失。そして、兄は透明人間と同棲。これはどうなってしまうのだろう? どう物語は交差していくのだろう? と散々好奇心を煽られた挙句に、物語は予想もしない大きなものへと変わっていってしまいます。ワクワクと好奇心が悲鳴をあげています。

 

また、白河三兎さんの他作品と比べて少し印象が違うなぁ、と感じまして、それはなんでかなぁ? と首を傾げていたのですが、わかりました。文章の勢いが凄まじいのです。

 

これは妹琴音が凄まじいせいかと思われます。道を尋ねてきた日本人は親切だと信じてやまないだろう外人に暴言を吐き、子どもをガキだと言ってあしらうロックな女子、琴音。本作は彼女ありきの物語でもあります。

 

そして、白河三兎さんはいつも突飛な設定で読み手を驚かせてくれますが、やはり今作でも突飛魂を忘れてはいません。ある仕掛けにより、琴音の恋愛模様はがらりと風向きを変えます。これがまた切なさを助長するのです。

 

それでも、彼女の一途な想いは変わらないし、消しゴムなんかで消されてたまるか、と意気揚々とこの先の人生を歩いていくことでしょう。琴音さん、ファイトです。

 

角のないケシゴムは嘘を消せないのだから、大丈夫です、きっと。

 

 

心に残った言葉・名言

春が透明人間と遭遇しやすい季節という話は聞いたことがない。

管理者:宴
初耳!
 

 

「人と人が理解し合うには余計なものが多過ぎるんだよ」

管理者:宴
人は水分と余計なもので出来ています。 

 

きっと、人の上に立つには人を踏み付けても胸が痛まない鈍感さが不可欠なんだろう。

管理者:宴
上司はみんな鈍感説。
 

 

全ての出産は奇跡であり、全人類は一人一人が奇跡の人だ。

管理者:宴
世界は奇跡で溢れている! 

 

正義は一人一人の心の中にある。本当は誰もがヒーローなんだ。

管理者:宴
どうも、ヒーローです。 

 

白河三兎さんの他作品

 

 

最後に

管理者:宴
今回は白河三兎さんの『角のないケシゴムは嘘を消せない』を紹介してきました。
 

切ない物語を読みたい人、彼氏が牛と共に消失した人、透明人間と同性している人にはおすすめだから、ぜひ読んでみてね。

 

それでは本日はこのへんで。

管理者:宴
ご覧いただきありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。