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本と宴へようこそ。
どうも、宴です。
最近まで『シスターフッド』という言葉を知らなかったのですが、一部ではムーブメントがおこっているらしいです。流行に敏感なリア充さんは要チェックですね。
ということで、今回は『覚醒するシスターフッド』をご紹介させていただきます。
<おすすめ記事>
覚醒するシスターフッド
現代を代表する国内外作家10人の傑作短編。(「BOOK」データベースより)
シスターフッド | 10/10点 |
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ドキドキ | 7/10点 |
感動 | 6/10点 |
切なさ | 7/10点 |
読みやすさ | 6/10点 |
総評 | 7/10点 |
書評・感想文
シスターフッドの覚醒
流行に疎い僕は、最近までシスターフッドなる言葉を知りませんでした。話題のロックバンドなのだと思っていました。
なんでも巷の一部ではちょっとしたブームになっているそうなのですが、主に女性同士の友情であったり、それ以上の関係であったり、はたまたそれ以下の関係であったり…とにかく女性同士の何らかの関係性を指したワードのようです。
それが覚醒するとは一体全体どういうことなのでしょう? ということで、ページをめくっていくと、あらら、覚醒していました。本作『覚醒するシスターフッド』は、数名の作家さんが織りなすアンソロジーであり、シスターフッドを描いた小説です。
いろんなお味
海外の作家さんが多く、読み慣れた日本の作品とは趣向や色が違っていて興味深いです。合わない人には合わないかもしれませんが、これもアリだな、と雑食気味の人には一度噛みしめると癖になるお味となっています。
日本の作家さんでは柚木麻子さんや桐野夏生さんが名を連ねています。当然のことながらおもしろいですし、海外で日本食を食べた時のような安心感があります。やはり僕は日本人のようですね。
新しい世界へ
若干のカオスを感じる作品でもありますが、ありとあらゆるお味のシスターフッドには痺れてしまいます。長編小説ばかり読むのも飽きてきたな、と感じている方やたまには味を変えてみたい、と感じている方にはおすすめの一冊です。
本作を読んで覚醒してみてはいかがでしょうか。新しい世界が広がるかもしれませんよ。
心に残った言葉・名言
本ってものは、そこに何を書こうが、そこから何を引き出そうが、全部わたしたちの自由なんだよ。
人のすることは全て天が見ている。誰にも知られなくないなら、最初からやらないことだ。
先生が言ってました、もしも真相がよくわからないことがあったら、最後に一番得をするのは誰か考えればいいって。
結婚なんて、してもしなくてもいいのにね。独身だとか、結婚しているのに子供がいないとか、ただそれだけで哀れむ目で見てくる人には心底うんざり。たぶんあなたよりも楽しく生きているからご心配なく、って私なら言い返すかな。
最後に
シスターフッドが好きな人、作家さん複数名によるアンソロジーが読みたい人、今にも覚醒しそうな人にはおすすめだから、ぜひ読んでみてね。
それでは本日はこのへんで。
ご覧いただきありがとうございました。