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【ネタバレなし】死を想い、死を見つめる|乙一さん『シライサン』 書評・感想文と心に残った言葉・名言

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ご覧いただきありがとうございます。

本と宴へようこそ。

管理者:宴
ところで、『バリアフリーが進んでいない施設にやけに多くあるもの』と『ホラー』って…かいだんだよね!
 

どうも、宴です。

全部エスカレーターにしてよ! って言いたくなるぐらい階段が多い施設がたまに見受けられます。それはもはや階段じゃなくて怪談なのではないでしょうか。

 

ということで、今回は乙一さんの『シライサン』をご紹介させていただきます。

 

 

 

 

シライサン/乙一

あらすじ

親友の変死を目撃した山村瑞紀と、同じように弟が眼球を破裂させて亡くなった鈴木春男。それぞれ異様な死の真相を探る中、2人は事件の鍵を握る富田詠子から、ある怪談話を聞かされる。それは死んだ2人と詠子が旅行先で知った、異様に目の大きな女の話だった。女の名を頑なに告げなかった詠子だが、ひょんなことからその名を口に出してしまう。「お2人は…呪われました」-その日から瑞紀たちの周囲でも怪異が起き始め…。(「BOOK」データベースより)

恐怖 /10点
ドキドキ /10点
感動 /10点
切なさ /10点
読みやすさ /10点
総評 /10点

 

 

書評・感想文

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魔性の女たち

僕の過去を振り返ってみると、今まで散々怖い女の人たちに振り回されたなぁ、と感慨深くなってしまいます。花子さん、カシマさん、貞子さん、伽耶子さん…今でも元気に恐怖を振りまいているのでしょうか。

 

もうしばらく女の人はこりごり…と思っていたのですが、そうは問屋が卸しませんでした。散々巷を賑わしてきた恐怖オールスターズにルーキーがやってきたのです。その名もシライサン。

 

これこそホラー

彼女はある条件を満たした人間に伝染し、対象者を苦しめ死に追いやります。恐怖オールスターズの先輩方を踏襲したそのやり口は、ベタと言えばベタです。でも、先輩方へのリスペクトで溢れていて、ホラー大好き人間であり、今まで魔性の女たちに振り回されてきた僕を唸らせます。

 

そうそう求めていたホラーってこういうのだよ! と、歓喜に震えつつも、確信を抱きました。やはり一番の恐怖はわからないことなのだ、と。

 

振り回されないように

「シライサンの呪いって何なのですか?」「シライサンのバックボーンは?」「どうすれば助けてくれますか?」… インタビューアーさながら聞きたいことはたくさんあるのに、恥ずかしがり屋なのか、シライサンは中々それらの質問に答えをくれません。

 

ヒントはそこら中に転がっている気がするのに、真相に近づけば近づくほど遠ざかっていくシライサン。あまりのもどかしさに目玉が破裂してしまいそうです。あ、危ない! また、魔性の女に振り回されるところでした。

 

本当に怖いのはわからないこと。シライサンは我々にそう訴えかけているのです。皆様もどうか振り回されぬようお気を付けください。

 

 

心に残った言葉・名言

Facebookには、サービスの利用者が亡くなった際、アカウントのトップページに【追悼】と表示される機能があるらしい。

管理者:宴
え、そうなの!?
 

 

お前は何なんだ! と男が言った。

するとその女は、シライサンだ、って名乗ったんだ。

管理者:宴
斎藤さんだぞ、みたいなやつかな?
 

 

あいつも、死の恐怖を乗り越えて、あの世にいるんだって思うとな、なんか、死を、受け入れられるんだよなあ

管理者:宴
受けいれちゃダメ!!
 

 

死を想え。死を見つめろ。目をそらすな。

管理者:宴
そらすよ! そらさせてよ!!
 

 

乙一さんの他作品

 

 

最後に

管理者:宴
今回は乙一さんの『シライサン』を紹介してきました。
 

ホラーが好きな人、乙一さんのダークな世界に触れたい人、花子さんと友達の人にはおすすめだから、ぜひ読んでみてね。

 

それでは本日はこのへんで。

ご覧いただきありがとうございました。

管理者:宴
またのお越しをお待ちしております。