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【ネタバレなし】二人の小学生と残酷|芦沢央さん『僕の神さま』 書評・感想文と心に残った言葉・名言

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ご覧いただきありがとうございます。

本と宴へようこそ。

管理者:宴
ところで、『度肝を抜く衣装でステージに現れるラスボス、小林幸子様』と『神様』って…神々しいよね!
 

どうも、宴です。

人間にとって神様は絶対的な存在。困った時は、いつでも助けてくれて、救いをくれる。でも、勘違いしてはいけません。人間は神様にはなれないのですから。

 

ということで、今回は芦沢央さんの『僕の神さま』をご紹介させていただきます。

 

 

 

 

僕の神さま/芦沢央

あらすじ

僕たちは何か問題が起きると、同級生の水谷くんに相談する。みんなから頼りにされる名探偵。彼が出す答えに決して間違いはない。だって水谷くんは「神さま」だから。夏休み直前、僕と水谷くんは同じクラスの川上さんからある相談を受ける、それは…。少女のため、2人が取った行動とはー小学生の日常に起きた、残酷で切ない連作ミステリー。(「BOOK」データベースより)

友情 /10点
ドキドキ /10点
感動 /10点
切なさ /10点
読みやすさ /10点
総評 /10点

 

書評・感想文

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神さまと呼ばれた少年

日本人は宗教に向いていない、という話を以前聞いたことがあります。日本人はどうやら、神という存在の想像が人間の域から出ないようなのです。人に神を求めてしまう傾向があるとか、ないとか。

 

本作『僕の神さま』は、小学生の主人公と神様のような水谷くんの物語です。水谷くんは学校中のみんなから頼りにされており、神さまと呼ばれています。あだ名が神さまはちょっとかわいそうですね。

 

主人公と水谷くん

本作は二人、というか水谷くんが出くわした事件を次々と解決していく連作短編ミステリーとなっており、小学生視点で考えてみると少しエッジの効いた展開となっております。とはいえ、ミステリー熟練者の方には物足りないかもしれません。

 

というのも、何を隠そう、本作は謎や事件自体には重きを置いていないのです。では何に重きを置いているのか、と言いますと、主人公と水谷くんなのです。

 

人間は神様にはなれない

二人は友達のようですが、友情とはまた少し違う結びつきのように見えます。そこから解き放たれるための、子どもが大人になる階段の一段目を登るための物語。それを描いたのが『僕の神さま』という小説なのです。

 

また、人間は神様にはなれない。それを知るための物語でもあったかと思います。

 

 

心に残った言葉・名言

「語り手である君が、どんな気持ちでその現場を目撃したかを整理するのは大事だからね」

管理者:宴
語り手第一主義! 

 

「神様だなんて強い言葉を使って無理矢理信じようとすることは、疑っているということなんだよ」

管理者:宴
信じるって難しい…
 

 

僕は、ようやく気づく。

誰かの謎に挑み、解決策を提示することは、誰かの人生を背負うということなのだと。

管理者:宴
金田一さんもコナンさんもお疲れ様です。
 

 

芦沢央さんの他作品

 

 

最後に

管理者:宴
今回は芦沢央さんの『僕の神さま』を紹介してきました。
 

近くに神様がいる人、友達を助けられなかった人、アーモンドアレルギーの人にはおすすめなので、ぜひ読んでみてね。

 

それでは本日はこのへんで。

ご覧いただきありがとうございました。

管理者:宴
またのお越しをお待ちしております。